休日詩人『背伸び』
少しでも大きくなりたくて、
少しでも遠くを観たくて
私は背伸びをする。
それは、とても不安定で、
苦しくて、落ち着かない状態。
ほんとうの私を装って
ほんとうの私を錯覚させて
ほんとうの私を濁してる
そんな姿が
たくさんの鏡に映ってる
誰かの弱さを許さないのは
私の弱さを許せないから
誰かの過ちを許そうとするのは
私の過ちを許して欲しいから
背伸びをしてしまうのは
憧れという果実に手をのばして
想像で彩られた甘美を
味わいたいと願ってしまうから
何度背伸びを繰り返しても
何度背伸びを続けても
必死に背伸びをしている私が
ここにあるだけ
ここにあるだけ