それでも人生はつづくよ
夫が倒れてはや6年、今では起きたり寝たりの生活になる。
朝の8時半、NHKの朝の連ドラをはじめとして夜中2時まで17時間テレビの番をしている。どうみても面白くて見てるわけでもなく、それしかやることがないようにみえる。
倒れたのが62歳、夫には定年後の優雅な生活は残念ながら来なかった。脳卒中になる前は旅行が趣味で歩くことが楽しくて、夫と二人、日本中色々な所に出かけた。私が俳句の公募を見つけると、一緒に車の中で五七五を指折り数えながら、旅行の道中を楽しんでいた。
そんな夫が散歩もままならず、リハビリにも あまり出かけず、家に閉じこもっている。
夫が倒れても助かったことを「神様がくれた時間」と思うと、日々を無駄に使っているようでもったいなくてしかたがないが、今は色々と心の準備をする時間をもらってるような気がする。
それでも夫の人生はまだまだ続いている。そんな夫の一番の楽しみは、お酒が大好きで休肝日も作らず、昼間からお寿司に焼酎をグビグビ飲みながら時代劇を見ること。
こんなことでもまだまだできることがあるのだから、「これでよし」と隣で一緒に時代劇を見るわたし。