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映画『秘密の花園』に癒される

大きなリサイタルを終え、ほっと一息。何か癒される映画を観たいな~と思い、ふと思いついたのが『秘密の花園』でした。子供のころに観た記憶があるのですが、内容などはあまり覚えていなかったので、再度観てみようっと!

1993年製作/アメリカ
原題:The Secret Garden
監督:アグニエシュカ・ホランド
原作:フランシス・ホジソン・バーネット
製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ
メアリー・レノックス:ケイト・メイバリー
コリン・クレイヴン:ヘイドン・プラウズ
ディコン:アンドリュー・ノット
メドロック夫人:マギー・スミス
マーサ:ローラ・クロスリー
アーチボルド・クレイヴン卿:ジョン・リンチ
あらすじ
裕福な家庭に生まれ、インドで過ごす少女メアリー。しかし両親の死によってインドから英国へ戻り、伯父の館へ引き取られる。だがそこは、妻を亡くした伯父と病弱ないとこが住む、悲しみに満ちた場所だった。あるとき、メアリーは、長い間、閉ざされたままになっている庭園を発見するのであった。メアリーは大人に秘密でその庭園を蘇らせようと心に決める。そしてこの館に奇跡が起きる……。


コッポラの美しさ

製作総指揮のフランシス・フォード・コッポラは、映画『ゴッド・ファーザー』などの作品で有名な監督。ちょうど一年前に、コッポラ監督の映画『ドラキュラ』について書いていますので、そちらも覗いてみてください! 


一番の感想は、映画の主役ともいえる「花園」の美しさに関するものです。それも程よい美しさの作り方がとてもうまい! と思いました。これにはとても好感が持てました。
『ドラキュラ』の感想にも美しいと書いていますが、本作品は、また別の美しさ(別の作品ですし、監督も別の人なので、当たり前といえば当たり前ですが、コッポラ繋がりで比較してしまいました)。


美しさにも種類がある

以下、ちょっとネタバレに繋がるので、まだご覧になっていない方は注意。

主人公のメアリーと牧童のディコンが、屋敷の「秘密の花園」を少しずつ手入れしていき、待ちに待った春が来ると色とりどりの花が咲き、緑も生い茂るのですが、ピカピカの庭ではなく、子供2人で頑張った後が見える温かみがある、自然に近い庭なのです。

これは本当に私の勝手な感想なのですが、私が好んで視聴しているテレビ番組の一つ、NHK-Eテレ『猫のしっぽ カエルの手』で紹介されるお庭のようだな、と思いました。『猫のしっぽ カエルの手』はイギリス出身のハーブ研究家であるベニシアさんが、ご自宅の庭や、ハーブを使った料理などを紹介する番組です。

この番組で紹介されるベニシアさんのお庭や、他のお庭も、手作りの優しさがあり、自然と調和しているな、と思います。

これが所謂イングリッシュガーデンというものでしょうか。


ちょっと調べてみたところ、

イングリッシュガーデンとは、グリーンをたくさん使った自然の景色そのもののような庭のこと。風景画のように木々が風に揺れ、水が流れ、花が咲き誇る、自然あふれる庭園。
(引用:LOVEGREEN https://lovegreen.net/garden/p265960/)

そう、映画の花園も緑が多く、自然あふれる庭でした!

メアリーとディコンが蘇らせた「秘密の花園」を、いとこのコリンが初めて訪れたときの感動。私は泣いてしまいました。

登場人物も自然

子どもの役者さんたちはじめ、登場人物がみんな魅力的です。おそらくこの映画の登場人物のなかで一番有名なのは、メドロック夫人を演じるマギー・スミス。『ハリー・ポッター』のミネルバ・マクゴナガル、『天使にラブ・ソングを…』の修道院長などを演じている大女優です。

本作品では、屋敷を取り仕切る家政婦で、メアリーに厳しく接し、敵役のようにも見えますが、意地悪というわけではなく、とにかく家を取り仕切ることに奔走しているのです。メアリーへの厳しさも、責任感ゆえ。人物の機微がみえる、マギー・スミスの絶妙で上品な演技は素晴らしいと思いました。

最後、エンドロールでリンダ・ロンシュタットが歌う「ウィンター・ライト (Winter Light)」が流れたときには、更に涙。

視覚も、聴覚も癒してくれる本当におすすめの映画です!

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