2年前に考えていたこと
ボクは、何か思いついたときにPCやスマホにメモを書き残しておくようにしているのだが、年月が経つと新しいツールやアプリなどを導入してしまって、書いたものがどこに行ったか分からなくなることがよくあるのだ。
だが、時としてそれがタイムカプセルのような効果を生むことがあり、何かの拍子に昔のメモが掘り起こされたりする…
以下は、2022年にボクがスマホに書いていたメモ(著名人の名言も一緒に書いていた)だが、今の部署に異動する直前くらいに書いたものだ。どんなきっかけで、何を思って書いたのか思い出せないが、この頃には新しい部署に異動することが決まっていたので、それに向けての決意表明のようなものだったのかもしれない。
1)イノベーションに適応した者だけが生き残る
あと10年くらいで、ラストマイル配送の定義が変わると思う。その時にIndependent Contractのドライバーは働き方の変更を余儀なくされる可能性が高く、彼らを取りまとめる事業者も事業の方向転換の判断を迫られることになるだろう。
まさにダーウィンが言ったように、イノベーションに適応した人や会社だけが勝ち残る時代が来ると考えている。
2)物流のイノベーションは静かにゆっくりと訪れる
プロダクトアウト型のイノベーションはヒットすると瞬く間に世界に広がっていく(最近ではChatGPTなどがいい例だ)が、物流のイノベーションはマーケットイン型でなので、イノベーションは静かにゆっくりと訪れる。
そういったイノベーションは、一気に大きな波が押し寄せてくるわけではないので、気が付いたら自分の思わぬ場所に押し流されていたという状況になりがちだ。その時に自分が置かれている立ち位置や周辺環境によっては、すでに大きなダメージを受けていたという状況にもなりかねない。そうなってから慌ててSWOT分析をしたり、プロセスの改善に取り組んでも手遅れだ。
運の良し悪しも勝敗を決めるひとつのファクターであるが、備えがされているかそうでないかによって、勝ち残れる可能性が高くなることは間違いない。
3)自分にとって最適なものを検証する能力
ただ、「備え」と言っても、それは物理的に物資を蓄えることではなく(資産を増やしておけば、いざというときの当座の運転資金にはなるが、それは一時しのぎに過ぎない)、経営層が積極的に柔軟な思考をもって、新しいことを受け入れていこうというマインドのことを指す。そして、マーケットインのイノベーションは静かにゆっくりとやってくるので、そういったマインドを今から維持継続させておくことが重要となる。
なお、昨今「DX」というワードがもてはやされているが、DXと銘打ったツールの多くは(規模感の小さい企業においては)Excelなどで代用できるものが多く、どういったツールが自分たちに最適であるか検証する能力がないのであれば、むやみに導入しない方がましである。
4)テクノロジーを人がどう使うか
DXに関して言えば、自動化テクノロジーは、「あると便利」なものではなく、もはや多くの業界で「必須」なものとなっている。それが労働集約型の業界であれば、DX化の波はすでにやってきているだろう。しかし、重要なのはテクノロジーそのものではなく、そのテクノロジーを「人」がどう使うかなのだ。
5)イノベーションに抗わず柔軟に取り入れる
物流業界では過去に何度かイノベーションが起きている。
アンテナを高くしてそれらをキャッチしているか、見逃してしまうかで、企業(+個人も)の将来は大きく変わる。小さな物流企業が自らイノベーションを起こすことはなかなか難しいものがあり、そういったことはITやIoTの企業に任せておけばいいのだが、少なくともイノベーションに抗うのではなく、それらを柔軟に取り入れようとする思考が重要だ。
そして、自分の仕事に関係が無いように思えることであっても、それを自分の仕事と結び付けることができないだろうか?と考えることが、自分の周りに小さなイノベーションを起こすきっかけとなる。
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