散步香港078 < 大坑 / Lai Yin Street 禮賢街 Wun Sha Street 浣紗街 >
禮賢街から浣紗街辺りの四角いエリアを歩いてみた。このエリアに住んでいたのは20年前。その頃は車房ばかりで下町な雰囲気の場所だったのに、私がこの辺りを離れてから急にお洒落なカフェやレストランが増えて一気に知名度が上がり、そして地価も上がった。
古い建物を上手く残してリノベーションしながら使っているカフェが多いので、落ち着いた雰囲気のままなのが嬉しい。
大坑火龍文化館というものが出来ていた。いかにもリノベーションしました、という感じの塗りだけれど、ロゴやフォントが可愛いので良しとする。
中に入りたかったのだけれど、制服姿の中学生がいっぱい座って話を聞いていたので、学校の授業なのかもしれないと思って遠慮しておいた。またの機会に中も入ってみたい。
この界隈で一番好きな唐樓。
これ、写真だとわかりにくいのだけれど、白に見えるけれど実は反射タイルが貼られていて肉眼だとキラキラして見える。
当時この超古い唐樓に住んでみたかったのよね。
蓮花宮。私が住み始めてから綺麗になってしまって当時悲しかった。今回観に行ったら周りの池も無くなっていて更に悲しかった。昔は池に亀がたくさんいたのにね。
ここも私が住んでいた頃は、かろうじて細い細い通路があるドブだった。ドブを埋め立ててプロムナード風にしてしまったのも、便利ではあるがちょっと寂しい。
私がこの辺りに住んでいた2000年前後。日本に旅行に行く香港人はまだ少なかった。かろうじて少数の先駆的香港人が北海道にスキーに行っては寒さのあまり病気になって帰って来る、という時代だった。そんな時代の夏のある日、このテニス・コートを横目に見ながらドブの通路を通って出勤していた私がギョッとしたのは・・・テニスに興じている人がスキー・ジャケットを着てボールを追っていたこと。おいおい、真夏だよ、しかも朝とはいえ晴天の炎天下。その頃はスキーに行くなんてのは西洋人かセレブだけで、スキー・ジャケットなど一般香港人は持っていなかった。なので、とてもビビッドなデザインのスキー・ジャケットは珍しくて見せびらかしたかったのか、あるいはスキー・ジャケットとは知らずに Stanley Market 辺りでデザインが気に入って買ったのか、だと思うが。クソ暑い炎天下にスキー・ジャケットでテニスに興じる人を見て驚いた。今では香港人でスキーに行ったことの無い人などいない時代。時は随分流れたのだね。