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散步香港151 < 灣仔 / The Museum of Hong Kong Literature 香港文學館 @茂蘿街七號三樓 >

ここ茂蘿街七號は重建された当初は「動漫基地」だった。重建中に通りかかった時に素敵な舊唐樓がリノベーションされているなぁと思って見ていたのだけれど、2013年に出来上がってみると全館あげて動漫だらけになっていて個人的にはかなり落胆したのだった。舊唐樓なのにけばけばしい動漫とはセンス無さすぎやろと。政府としては舊唐樓のリノベーションに正反対の当時最もトレンドなものを載せることを狙ったのであろうという意図はわかるが、私としては好きになれなかった。当初は鳴り物入りだったものの、大した集客も出来ず、どんどん寂れていったのを私は知っている。

そして2022年に名前を「動漫基地」から「M7 茂蘿街七號」と名前を変えて小規模な店がバラバラに存在する、更に面白味の無い場所になってしまった。私としては中庭のような休憩所に座りに行くか、外側にあるレトロな豪華茶餐廳に行くかのみだった。

そこに昨年、香港文學館という施設が開設された。エレベーターで3/Fへ。

エレベーターを出た瞬間に見えるのが、これ。え?スカスカやん。しょぼ。

飛び出す絵本じゃないけど、これみたいに引っ張ったらページが開くとか、仕掛けに工夫してあったりと、展示自体は悪くはないのだけれど、シンプルすぎて残念ながら「しょぼさ」しか感じられない。

スタッフがくれた小冊子。このフォルダは色味も手触りも良い。

展示部分の向こう側に「兒童文學室」というのがあった。

絵本少々と写真に見えている簡単な遊び道具があるだけのシンプルな部屋。雨の日に行くところが無い時などに利用するのはありかな。

そしてこちらがメインの展示室。

期間限定かと思わせるほどシンプルな展示。

色の使い方とバランスは悪くないと思うよ。

書籤(と思われる)があったので貰ってみた。

この郵箱みたいなプレートも開いてみると答えが書いてある。

次の部屋へ。

この部屋は香港文学好きには面白い資料が結構展示されている。

上海から留学してきた時の書類だったと思う。写真がいかにも当時の学生らしくて笑える(笑っちゃいかん)。この写真だけ見たら張愛玲だと気付かないよ。

こちらが我々にお馴染みの張愛玲の写真。

展示物はほとんど複製品。それにしても張愛玲って意外にもこんなコロンとした可愛い字を書くのね。

蕭紅という作家。大陸からの旅行者家族も私と同じ時にいて、この部屋に入って来て「啊!蕭紅呀!」と叫んだ。大陸では蕭紅は有名なのね。私は『黃金時代』を観たことがあったからかろうじて知っていた程度。しかし張愛玲はスルーしていた。禁書になっていたわけではないようだけれど、大陸では無名なのかしら。

やはり手書きの原稿は良い。こんな所でブログ書いておいてなんだが、私もこれから色々と手書きの物を残していこうかと思ってしまう。

次の部屋では映像が流れている。当然座る場所もある。この大陸客がいなければ座ってゆっくり映像を観たかったな。

そして次の部屋は book and souvenir shop。

品揃え的にはやはり文学作品中心。

スーベニアも結構可愛い。

この読書用文鎮?クリップ?どう呼べばいいのかわからないが、とにかくこれはなかなかのアイデア商品。ちょっと欲しいな。

スタッフが、ブランクのポストカードをくれた。

このスタンプ・コーナーのスタンプを順に押していくと

こんなに可愛いポスト・カードの出来上がり。

ショップを出ると隨心閱讀室。

ここに置いてある本を好きに読んでいいらしい。

文学作品だけでなく、こういった雑誌仕様の書籍もある。

まだオープンしたてで誰も知らないせいなのか、平日昼間だったせいか、誰もいない。買って自分で持っておくには面倒だと思っていた金庸や龍應台がある。決めた。ここを私の閱讀室にする。

さて帰ろうかと思ったら、先ほどのショップ・スタッフがブランクの利是封をくれた。フロアにローラーがあるから、それで自分だけの利是封を作ってね、と。

皆さん失敗した利是封を置いて帰っている。ので、どのあたりからローラーを回せばいいかちょっと研究してやってみた。ちょっと下に行き過ぎた。底がギリギリだ。難しいねぇ。

ここが前から私のお気に入り休憩所。ここは巴路士街側の舊唐樓と茂蘿街側の舊唐樓を合わせて一緒に重建したので、このように中庭を創れたのだと「動漫基地」オープン当時に聞いた。開放されてかなり長いので、街坊の皆さんがよく利用していて、空きが無いことが多い。

空きが無ければ、對面の豪華茶餐廳で和むも良し。

新しい憩いの場を見つけてちょっとホクホクな私。

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