散步香港134 < 中環 / Jamia Mosque 些利街清真寺 >
例のエスカレーターのある些利街。ここにひっそりとモスクがある。普段もお祈りしに行く信徒の方たちが入っていくのは見ているのだけれど、私はムスリムではないのでちょっと入りづらくて遠慮していた。
ところがこの10月11月開催中の Heritage Fiesta 古蹟周遊樂暨巡迴展覽(*)のコンテンツの一つに入っているので大手を振って入れるとあって行ってみた。
ピンクにゴールドの門が可愛い。
奥に緑色のモスクが見える。
モスクの奥にとても素敵な舊樓が。
とりあえずモスクの中にも入ってみる。
入り口部分の天井が素敵。この天上と柱(きっちり写真撮るの忘れた)は築100年以上だそう。モスク本殿部分は何度か改築されているので100年超えはこの部分だけだそう。
写真で見ると薄緑に見えるけれど、実際に目で見るともっと濃い緑。
戒律や規則を知らない観光客なのでやってはいけない不敬をやらかしてはいけないし、と心配で今までは入れなかった。今回はムスリムの信徒もいるけれど観光客もいるので、ああ、入っても大丈夫だな、と安心。
一日の二回目のお祈り時間。老若男女問わず真剣にお祈りしている。
よく見る地に頭を付けるお祈り。
とても美しいステンドグラス。風通しを良くするためか、この時はステンドグラス窓を結構開けていた。
外に出て再度麗しの舊樓をより近くから撮影。本当に素敵。
礼拝堂本殿の入り口にヒジャブを着用した香港人女性がいた。ここでもまた香港にある文化や古い建物に興味のある日本人で広東語でまくしたてても全部理解できてしかも同行している日本人の友人との通訳までやっていろいろ話が弾む、ということでいろいろ教えてくれた。
彼女はイスラム教に興味を持ち、2年かけていろいろ勉強して、イスラム教がとても素晴らしいと思ったので入信したそう。友人、私、この女性も皆女性ということで、女性の権利や待遇についてのトピックがいろいろ出た。以下、教えてもらったことを書き留めておく。
イスラム教では女性はヒジャブを着用している。こんなものを強制されて、女性の意思や権利はないがしろにされているのではないかと世間は誤解しているけれど、着用は実は本人の意思である。コーランには確かにヒジャブを着用しましょうと書いてある、しかし着用しないという選択をしても良いし、着用しなくても「今世」での罰則は無いのだそう。「今世で」と言われたので、あの世で怒られるのかなぁとか考えてしまった私。
ヒジャブ着用はあくまでも女性を守るための意味合い、実はイスラム教は女性をとても大切に扱う宗教なのだと。
アラブ諸国には女性が教育を受けることを禁じている国もあるけれど、あれは国の方針であって、コーランには女性への教育は推奨すると書いてある。なのでイスラム教は女性への教育は禁じておらず、各国の方針によるものであると。
「この世界で一番素晴らしい人は誰か」「ムハンマドです」「ではその次に素晴らしい人は」「母です」「その次は」「母です」「その次は」「母です」「その次は」「父です」というように、母を3度言ってから父に言及するほどイスラム教では女性を大切に扱っている、のだそう。
イスラムの男性は皆物凄いヒゲをはやしているように見受けられるし、しっかりとしたヒゲをはやしていなければ一人前の成人男性としてみなしてもらえないらしいと聞いたけれど、これも規則なのか、の私たちの問いに、これも全く以って強制ではない、最も素晴らしい人間であるムハンマドがこのようなヒゲをはやし、ターバンを巻いていたので、憧れの人であるムハンマドのようになりたいとヒゲをはやしターバンを巻いている、全て自らの意思でやっているのだ、と教えてくれた。
そこへムスリムである香港人男性がやってきて、資料を山ほどくれた。この方(観光客に説明している写真の男性)はヒゲをはやしてもいないし、ターバンも巻いていないし、小さな帽子もかぶっていない。香港人信徒でも女性はヒジャブをまとい、男性はヒゲをはやしていない。選択肢があるということの証明。
入信はしないけれど、建物が美しいので、他のモスクも観に行ってみようと思う。
(*)【Oct. 28, 2024追加】
灣仔地鐵站から直接繋がっている天橋の前灣仔入境處大樓の入り口にプロモーション・カウンターがあった。そこにパンフレットとスタンプ・ラリー用のスタンプ全部が置いてある。Heritage Fiesta 古蹟周遊樂の全部を回れない・回りたくないけれどスタンプ全部欲しい!という方はここで一気に全部押しちゃってください。スタンプ・ラリーの意味ないけどええんか?