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世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?論理とアートの両輪で考える

読んだ本の感想をメモしています。

論理や理性を最大限に用いても、はっきりしない問題については、意思決定のモードを使い分ける必要がある。非論理的ではなく、超論理的を考える。

論理と直感はどっちが大事なのか

直感は大事だが非論理的なのはダメで。論理的な思考を突き詰めていった先では、最終的に直感や感性が必要だという認識。
どっちも大切なんだが、ステップがあるんだと思う。

経営にこそアート思考が求められる

分析・論理・理性に軸足をおいた経営、サイエンス重視の意思決定では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることはできない。

経営における意思決定がすべて、論理的かつ理性的に行われるべきなら、機械にやらせればいい。
アートとサイエンスを並列に置くと、必ずアートは劣後してしまう。
だからその解決策として、トップにアートを置いて、それをサイエンスで支える。経営トップにこそ、アート思考が求められる。

デザインと経営の共通点

デザインと経営の共通点は、エッセンスをすくいとって、あとは切り捨てること。そのエッセンスを視覚的に表現すればデザインになり、文章で表現すればコピーになり、経営文脈で表現すればビジョンや戦略になる。

意思決定と問題解決

優れた意思決定の本質は捨てることにある。
一見すればどれも優れているように見えるものを、思い切って捨てられるか。
選択と捨象がもとめられる。

山の片側から緻密な思考を積み重ねながら、山の反対側からは直感に導かれたアイデアの正しさを検証する。
根拠や定量的なアプローチといったサイエンスを求めるが、それだけでは足りないのも事実で、凌駕するひらめきを同時に求めたい。

高度に複雑で抽象的な問題を扱う際、答えは論理的に導くものではなく、むしろ美意識に従って直感的に把握される。そして、それは結果的に正しく、しかも効率的である。

ガバナンスにも求められるアート思考

収益性を求めてスタートしたことが、利益を追求するあまり、倫理的に良くない方向に進み、外部からの圧力で停止にいたることがある。
どうやって未然に防ぐか。内部の規範を機能させるアート思考が必要。
合法なら全ていいというわけではない。

システムの変化が早く、明文化されたルールの整備が追いつかない。
そんな、世の中では実定法主義ではなく自然法主義で美意識が求められるのではないか。

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