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【Valentinoの着物の帯で炎上したキャンペーン、China Town Marketと名付けたブランドがAsian Hateの騒ぎで名前を変更するということについて】

Hola~アスキです!
今日はちょっとたまたま読んでいたニュースから。
前に記事で文化の盗用について書きましたが(その時のきじはこちら)、新しくValentinoがKokiを採用して撮ったキャンペーンの中で、着物の帯がレッドカーペットのように敷かれて、そこをハイヒールで彼女が歩く、というもの。


私がニュースで見たときは、すでに炎上していた後で色々なコメントがありましたが、さすがに日本人でもこれはいただけないという反応が多かったですね。
私も実際見て、なんとなく納得。
またしても「悪気はなかった」のでしょうが、綺麗な織の着物の帯を外で敷物にして使う、そして靴を履いてその上を歩くというのは私も見て「美しい」というより「ちょっと違うなぁ~」と思ってしまいました。
(寺山修司の草迷宮という映画のインスパイアということですが、、、それいったら浅いね、解釈が。
コメント欄にも「Valentinoの服を敷物にしてその上をハイヒールで歩いたらどんな気持ち?」と書いてありましたが、まさにそうでしょう。
着物の帯は明らかにValentinoの作品でないですが、そこに作り手は必ずいます。デザイナー、デザイナーのブランドであるならば、この「作り手の気持ち」、絶対忘れてほしくない大切な命ともいえる核心的なところなので、これを大手のメゾンブランドがしてしまうので、残念でなりません、という個人的な感想でした


一方で、最近Asian Hateのニュースも話題になっていますよね。
コロナなどが中国から発生したのもあり、これを極端にとって「アジア人」を攻撃したり、そもそもアメリカなどの国ではアジア人も黒人と同じで完全にマイノリティーな人種で、昔から差別はないとは言えないですね。

そんな中、「China Town Market」というLAのストリートブランド、私もすきなブランドだったのですが、このAsian Hateに対しての動きが世界中で大きくなっている中、昨日突然ソーシャルメディアで「ブランド名を変更する」という決定を報告したのです。(日本語の記事はこちら
彼らへの名前を変更してほしいという要求の署名運動があったとありますが、ブランドをやる人間にとって「ブランド名」はこれも自分の一部と言っていいほど、核心的なもの。
ちなみにこのブランドのファウンダーのMichael Chermanは見た目だと白人系の方、、、かと思います(調べてもいまいち出てこなかったので間違っていたらごめんなさい!)。


China Town Marketはスマイリーフェイスがアイコンで、実際のChina Town(中華街)とは特に関係ないというのは、ブランドを見るとすぐわかります。
私も、最初に東京でこのブランドを知った時、「面白い名前」と思って彼のブランドをチェックして、実際はとてもキャッチーなストリートブランドで、でもモノマネではない、独自のカラーがある素敵なブランドでした。

ここでじゃあ思うのが、アメリカでチャイニーズレストランやっている会社のオーナーが中国人でないなら名前変えるのか、中国人のオーナーにしなければいけないのかというと、そうではないこと。
そんなこと言ったら日本のイタリアンレストランとかあらゆる業界も文化がミックスしているので、これに当てはまってしまいますよね。

確かにこの問題が今Hotでセンシティブな話題であること、そして世界中がいま「腫れ物に触る」かのごとく、なんでも過剰に反応する(これはコロナのダークな世界が人々をダークに持って行っているとも思えます)なかで、ある程度のグローバルブランドになってしまった彼は決断せざるを得なかったのかもしれないけれど、ブランドが好きだった私としてはそんなにすぐ「名前を変更します」とあっさり(背景にはあっさりしていない事情があるのかと思いますが、読んだ側はあっさりと聞こえてしまう)変更しないでほしかった、それなら最初から名前つけるときにもっと深く考えてつけて欲しかったとも思いました。なぜ今?

もう時間がたったいま「China Town Market」がいきなり仮に「LA Market」とかなったら、やっぱり違うものに見えてしまうから。
それくらいブランド名て魂こもっているものだと思うのです。

もし本当にこの署名運動やAsian Hateのことで名前について悩んでいたのなら、せめて内輪だけで議論して決めるのではなく、ファンや反対している人々も含めてオープンに聞いてみたりしては良かったのでは?と思ってしまった私。
彼がなぜこの名前にしたのか(彼は実際NYのチャイナタウンの活気や海賊版のbootlegカルチャーなどからインスパイアされていると言っています)、この名前を選んで今まで成功するまでの道のりを話してくれたり、情熱を見せてくれたら、意見を変える人だっていたかもしれない。
ブランドを知らない人も、納得したかもしれない。
誰かに言われたから、とかこういう状況だから変える、って「対応している」ように見えてショートタームの打開策でしかないというか根本の問題は解決しないかと思います。
そして本当に深い意味がなかったなら、それならそれで最初から使うべきでなかった。
アメリカ人ならそれくらい、人種問題など、今時に自分と関係ない名前つける配慮を最初から考えるべきだったでしょう。

アーティストや、ビジネスオーナーなら世の中の情勢を見るのも大事ですが、自分の信念を貫くのも大切。
今はすぐにインターネットで拡散されて炎上されてしまったりしますが、逆を返せば巻き返すチャンスもそこにはある。
そもそも「人のいう事なんて気にしない」くらいのドーンと構えてやっている人たちが成功している人たちだったりするので、こういう今どきの世代の炎上に流されないで、謝る、変えるではなくドッカリと構えて彼にも情熱的に反論したり意見を交わしたりしてほしかったなぁ、なんて個人的には思ってしまいました。
じゃないと変えました、で拍手!とはならない気がします。
変えないよりマシという感じかもですが、モヤモヤ感は消えません。


でも本当に、Over Sensitiveというか何でも「問題」になって議論の対象になってしまう昨今。
ロックンロールじゃないけれど、私は「皆に好かれる良い子」より「私の生き方好きな人ついてこい」で生きていたい人。
だれか、もっと「自由に生きよう、みんなを認めよう」ていうこういう感じで誰かに寄せるんじゃなくて、各人を認める生き方、、、とくに人生長く生きている方々、若者に知恵を教えてあげて~と思います。

ではHasta Manana!



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アスキ (Sookiebloom)
マイアミにいて、アーティストとしての夢の実現のために日々精進しているので、応援したいな、と思う方、是非応援お願いします~! 皆さんのサポート無駄にしないよう頑張ります!

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