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スウェーデンでの生活#10 中世の面影を残した街並み

生活の一部として馴染んできつつあるスウェーデン流コーヒーブレイク、fikaで先日盛り上がっていたのがSF映画の話題だった。映画には詳しくないのでただただあらすじと感想を聞いて相槌を打っていたのだが、私が日本から来たことを知っている隣の方から映画つながりで「子供とジブリ映画を見ているうちに自分も好きになってしまった、トトロとかキキとかポニョとか」と話しかけられた。こちらでも結構有名っぽい。

今回はそんなジブリ作品のうち「魔女の宅急便」のモデルになったと言われているストックホルムの旧市街、ガムラスタン地区(Gamla stan)について書いていこうと思う。ちなみに魔女の宅急便のモデルがという話をその方にもしたのだが、かなり驚いていた。西洋建築というところまではわかっていても、ファンタジー的なタッチになると少し違って見えたりするのかもしれない。特徴的な建物があるというわけでもなさそうだし。

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ガムラスタンへと向かう橋を渡っていくとすっきりした印象のストックホルム宮殿が見えてくる。バロック様式の建物は再建されたものとのことで、中心部に面した側に回ると王冠のレリーフや謎の彫刻が見られる。宮殿のある場所は一段高くなっていて周りの景色を広々と見渡せる。写真の左に見えているいかにも威厳のある建物は国会議事堂で、右には入り江が見える。いい眺め。

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ガムラスタンの位置する島は30分もあれば外周を一周できるほどの広さで、私のような方向音痴でも安心である。島の中央にあるのが赤、黄、緑とカラフルで、屋根の造りも窓の形もさまざまな建物に囲まれた「ストールトルゲット広場」。見ての通りフォトジェニック、といった感じで中世の雰囲気にどきどきする。美しい街並みは古いものと比較的新しいものが混在しているらしいが、違いはまったく分からない。狭い路地やトンネルもあったりしてテンションが上がる。

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ガムラスタンにはストックホルム大聖堂をはじめとした教会もいくつかある。屋根のデザインが素敵なこの教会はリッダーホルム教会という名前で、ため息が出るような繊細な造形の塔部分は16世紀に設計され、19世紀に再建されたものだそう。

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私が行った日にはやっているお店の大体がダーラナホースやポストカードをメインに扱っている観光客向けの雑貨屋と、ここは浅草か?と疑うような('I Love Sweden'グッズを売っていたりとか)お店だったけれど、人気らしいブラシのブランドショップには行けたので良かった。閉まっているお店もショーウィンドウを見ることができてなかなか楽しい。クリスマス用の雑貨が欲しすぎる…

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せっかくの機会なので、ノーベル博物館にも行ってきた。思ったよりずっとこじんまりしていて、床に大きなノーベルメダルがはめ込まれていたり過去の受賞者の紹介パネルがレールで回っていたりとおちゃめなところだった。ノーベル賞で扱っている分野それぞれについて、研究されている技術や現在抱えている課題を切り取った写真に立体的なインフォグラフィック、ゲーム的なものもあって興味深かった。受賞者が使っていたものの展示などもあって面白い。

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CAFE SCHWEIZERの搾りたてオレンジジュースとチーズケーキで休憩。オレンジジュースは大きめサイズだったけれど、ちょうどいい酸味で満ち足りた気分になった。チーズケーキはクリームがふわふわで、好みのタイプではないものの美味しい。夜だったのでアップテンポなBGMがかかっていたのだが、閉店間際という程の時間でもなかったのに最後の客になってしまい、周りで店員さん達が床を掃除しながら歌って踊りだす、というカオスな状況になったのは割とこわかった。コミュ障ゆえ…

といった感じで、伝統的な街並みの良さを堪能した一日だった。クリスマスシーズンには広場でクリスマスマーケットが開かれたり、クリスマスツリーが設置されたりするそうだ。その頃になったらまた訪れてみたい。

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