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[本]求めない

読書苦手が読んだ本 #6


求めない
加島 祥造

今回は「読んだ本」ではなく
「読み返す本」でございます。



文字少なく、見るように読む感じの本です。


読んだ理由

◆20代前半くらいに友人から貰ったから
◆当時の私に合うページに付箋を貼ってくれた
◆自信を失っていた時に貰った本だから
◆私にとって度々読み返す本だから


20代前半のころに、友人が、落ち込んでいた私に合うページに、付箋を貼って渡してくれました。当時、同じ歳でありながら、その人のことをとても尊敬していた私は「なぜ、この人はこう言う人になったのだろう。」と、ある種の憧れに似た感情を抱いていました。

そんな彼女が、私の状況を想い付箋を付けて渡してくれた。「今のあなたにはこの言葉を贈りたい」。口数が決して多くない彼女の思いやりだったと思います。彼女の言葉は、いつも私の心を溶かしてくれました。20年以上経った今も、変わらず友人でいられることが幸せです。

こんな内容


ページには、「求めない」から始まる短いフレーズが、約100篇ほど書かれていて、どれもじんわりと心に沁みて来るものばかりです。ココロがヒタヒタで沁み沁みになると、モヤっとしていたものが晴れていくのが分かります。

「求めない」と、どんな世界が広がるのか単純明快に書き記してあり、子供でも分かるような簡潔さが、私にはとても心地良いのです。「求めない」ことで、私たちはいつだって心を軽くすることが出来ます。

〈抜粋〉

求めない──
するといまじゅうぶんに持っていると気づく

求めない──
するといま持っているものがいきいきとしてくる

求めない──
するとそれでも案外生きてゆけると知る

求めない──
すると改めて人間は求めるものだと知る

求めない──
するとキョロキョロしていた自分が可笑しくなる

求めない──
するとちょっとはずかしくなるよ
あんなクダラヌものを求めていたのか、と


こんな感じで、読むと肩の力が抜け、身体中の緊張がほぐれで行くかのようです。それは瞑想に近しい感覚と言えます。穏やかに、そして今、十分に持っていると気付く。

大好きなヨガインストラクターさんが教えてくれた"マントラ瞑想"でも「I am enough」という同じ意味の言葉を使うのですが、本当に深くて素敵な言葉だなと思います。



終わりに一言


人生で何度も読み返しているので、本はもうボロボロです。時々無性に読みたくなって、手元に置いている本なのですが、最近読み返したくなったのに、なぜだか肝心の本が見当たらないのです。

どこにいったんだろう。
誰かに貸したかな。
実家かな。

読みたいけど無い。付箋も貼ったまま20年。新しいものを買う気にはならず、そのうちひょっこり出てきてくれると願って、その日を気長に待とうと思います。

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Yasuko|ヒューマンデザイン鑑定士|デザイナー
人のことは分かるのに、自分のことは全くダメです。サポート・招待を受けると、心の底から喜びます。どうぞよろしくお願いします。