マルボロ

空箱を捨てるつもりで端っこに一本残ったマルボロを抜く

ヤニ切れてやむを得ず出たアパートの手すりの熱は狂気じみてる

どろどろの夏の太陽から漏れた余分な光が運河に映る

ヤニ切れの丸い背中の僕人間日陰は猫に譲るしかない

保証する地球の猫のかわいさは銀河の彼方までも正しい