「受け入れる」ということ
先日、とても印象的なエピソードを聞いたので
ご紹介したいと思います。
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私が心理学を教わっている先生の
エピソードなのですが、
先生がスクールカウンセラーとして
勤務していたとある学校の近所に、
クレーマーでとても有名なおじいさん
がいたそうです。
そのおじいさんは、
毎日学校にやってきては
何時間も近所のゴミ出しについての文句を
言っていたんだとか。
ある日、先生がその学校に行くと
いつものようにおじいさんがやってきて、
いつものように文句を言い始めたそうです。
そこで先生がおじいさんのところに行き
何をしたかというと、
おじいさんの話を
ただ聞いた
んだそうです。
決して否定することなく、
おじいさんの話す事に理解を示し、
「うんうん、わかるよ」
「それは辛いね」
と。
すると、いつもは数時間続くおじいさんの文句が
たった10分
で終わり、翌日からは
学校に来なくなった
のだそうです。
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なぜ、おじいさんは文句を言いに
来なくなったのでしょう?
(来れなくなったのではありませんよ。)
言い方は悪いかもしれませんが、
先生はおじいさんの話をただ聞いただけで、
肝心のゴミ出しの問題については
何一つ解決していない
にも関わらずです。
それは、実はこのおじいさんが
本当に望んでいたことが、
話を聞いてもらい
自分の気持ちを理解して受け入れてもらうこと
だったからです。
おそらく学校の他の先生方は、
毎日何時間も文句を言いに来るおじいさんに
困り果てていたと思います。
迷惑だな…、いい加減にしてほしい…、
とも思っていたかもしれません。
(私も実際にそんな場面に出くわしたら
きっとそう感じたと思います。)
そのため、
おじいさんの気持ちを受け入れよう
なんて気持ちにはなれず、
おじいさんの方も
いくら話してもわかってもらえない…
となってしまい、
一向に前に進めなくなってしまったのです。
そこで先生がおじいさんの話を
ただ聞いた。
正確には、
おじいさんの話に興味を示し、
否定することなく
受け入れた。
そのため、
本当の望みが叶ったおじいさんは満足して、
自分の話を聞いてほしいという
執着から解放された
のでした。
このおじいさんに限らず、
人には誰でも自分のことを
受け入れてほしい
という欲求があるそうです。
このエピソードが皆さんにとって
何かを好転させるきっかけになれば幸いです。
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最後までお読みいただきありがとうございました☺️