櫻坂46_4thアニラのMCから学ぶ
前回の記事でMCについてと、組織開発の側面でお話したいとお伝えさせていただきました。その視点で櫻坂46_4th Anniversary LIVEを振り返っていきたいと思います。
MC
松田里奈(day1)
偉大なキャプテンです。2日間、Buddiesがこれからもワクワクする言葉、そしてありがとうと言いたくなる言葉を紡いでくれました。
松田里奈(day2)
山下瞳月(day2)
パフォーマンスの時は圧倒的存在感でした。少し緊張の糸が切れたのか涙ぐみながら語ってくれました。
山﨑天(day2)
「こんにちは~天ちゃんで~す」というテンションから始まる天ちゃんらしさ(笑)しかしその後の言葉は素敵な言葉でした。この子は本当に19歳かよ。
田村保乃(day2)
天ちゃんのあときついよ!と言いながらお姉さんとして素敵な言葉を紡いでくれました。
言葉から感じたこと
今ここ
キャプテンの松田里奈の言葉から「今」という言葉が何度も出てきました。
「今」を大切にする事って2つの意味で大切だと私は考えています。
1つ目は過去や未来に生きるとネガティブな感情に苛まれるおそれがあるということです。過去の後悔、未来への不安などを想像していると、身動きがとれなくなるということ皆さんにもないでしょうか?その2つは変えられない存在です。変えるためにはどうするか?
今、目の前の事を生きるということです。
今ここに生きると、過去や未来に左右されずにするべきことに集中することができる、結果として未来を拓くことができます。
2つ目の理由はここから繋がってきます。
皆さんの今があるのはなぜでしょうか?
今、そのような仕事をしているのはなぜ?
今、体重が増えて減量が必要になっているのはなぜ?
櫻坂を推しているのはなぜ?
それは過去そういう選択肢をしてきたからではないでしょうか?
つまり現在の結果は過去が原因となっています。という事は現在をどう生きるかで現在が原因となって未来の結果が変わってくるということです。
櫻坂46も過去色々とありました。欅坂の曲を歌う歌わないという議論もBuddies界隈でされたりしていますが、もしかすると「今」を大切にしているから積極的には歌わず、「今」にとって何が大切かで選択しているのではないかとも感じました。
自分への信頼(自信)
松田里奈が「成長している」と言ってました。
自分達の成長やパフォーマンスに自信を持っていると感じました。麒麟の川島さんのラジオでも武元唯衣も「LIVEに来たら絶対にファンにさせる」という言葉を言っていました。自分を信じると書いて「自信」と書きますが、まさに彼女達からその事を感じさせてもらいました。
本当に自分達に自信を持っているんだと感じました。
日本人は古来より「謙虚さ」も美徳とされてきましたが、私はこの「自信を言葉にすること」は非常に大切だと考えています。
まずプロフェッショナルとして価値を提供している彼女達はそれでお金をもらっています。そのような人たちが自分に自信がないとなると受け手側はどうでしょうか?成長をして自信を持って、誇りを持っているアーティストのパフォーマンスを見たいのではないでしょうか?
そしてもう1つ大切な理由は「言葉が人を作る」ということと「自分の言葉は自分が一番聞いているということ」です。
人は繰り返されて聞く言葉で考え方のフィルターが形成されていきます。
「お前はダメだ」と言われ続けた子どもと「君は凄いね」と言われ続けた子どもでは大人になった時に同じ失敗をした時に前者は「やっぱりダメだ」と思い、後者は「次は大丈夫!」といったように考えます。そして自分が発する言葉も自分に影響を与えるということです。
彼女達も「自分が嫌い」というメンバーも多いかもしれません。先日のそこさくでもほぼ50-50でした。だからこそキャプテンがこのように「成長している」「誇りに思っている」と発することで他のメンバーの自信や意識を高める効果もあるかと感じました。
自分のためだけではなく誰かのために
「きっかけになる」という言葉もこの日のみならず、至るところで彼女達は発信していると最近感じています。3期生LIVEでの小島凪紗の口上、東京ドームでの松田里奈も最後の挨拶で言っていたと思いますが「皆さんも仕事や家庭、学校で色々と辛いこと、大変なこともあるかもしれないですけど、このLIVEや櫻坂の活動で何か元気をもらって明日からも頑張ろうと思ってくれると嬉しいです」という言葉がありましたが、多くのBuddiesが日々の活力や自分の夢へのきっかけになっているのではないでしょうか?
今の3期生も1期と2期の活動を見て様々なものをもらって、「今度は与える側になりたい」と思って櫻坂46のオーディションに応募をして今メンバーとなってBuddiesや見てくれている人にきっかけを与えています。
人は大きな幸福感を長く得るには「意味の追求」が必要とポジティブ心理学の父と言われているセリグマンが唱えています。
そして意味の追求とは「自分より大きな何かに」「自分の最も大きな強み」を使うことによって実現されると彼は言っています。
彼女達の行っている仕事は本当に「意味の追求」に繋がっていて、彼女達自身が大きな幸福感を得られる仕事を出来ているんだろうなと思います。そしてオーディションにチャレンジしてそれを掴み取った彼女達が素晴らしいなと思います。
これがゴールではない
常に次のステージを目指していく姿は組織活動において大切ですね。よく「現状維持は停滞」と言われます。現状維持をしていたら競合他社に追い抜かれて淘汰されるということもよく言います。
そして、ゴールを更に上に置く事によって今まで体験出来なかった世界、想像もしていない世界を体験することができます。私も企業勤めを辞めて2年前に独立しましたが、自分の殻を破り目標を設定した事で今まで経験できなかった体験や出会うことがなかった人と出会うことができて、人生の広がりを見せているのでこのゴールを常に新しく先に先に置いていくことは重要です。
人によってはゴールは置かず、その時その時を全力でする。その時その時のご縁を大事にするということで常に新しくワクワクする体験が創り出されたり、舞い込んでくるという生き方をされている方もいますが、これも正解だと思います。
ともに歩むということ
「手を取り合っていく」という言葉もありました。他のメンバーからも「Buddiesとともに」という言葉もあり、また「メンバー間でも手を取り合っていく」ということも櫻坂からはいつも感じます。本当に絆や仲間という意識が櫻坂の芯の部分にあるのだと思います。
そして、アフリカの有名な諺で次のような言葉があります。
櫻坂46の現時点の現役メンバー27名、卒業生23名の50名、そしてTAKAHIRO先生やINFINITYの皆さん、スタッフ、運営といったTEAM 櫻坂、そしてBuddiesだからこそ、9年という時を経て、東京ドームを2days埋めて、ZOZOの最高動員数を更新して、海外公演をしたりと時間はかかったけど遠くまでこれたのかなと思います。
好きを共有できる場所/共感・共鳴の大切さ
山下瞳月の言葉に「好きを共有」というものがありました。
「好きを共有できる」ということは本当に素敵なことで心身ともに良いことだと思います。私も実生活での付き合いではBuddies仲間がおらず、そして中々、公に言えない自分がもどかしい状況です。
リーダーシップに関する動画を見ていた時に、講演家の鴨頭さんが「好きを共有する」行動をしたエピソードが面白く、そしてとても参考になりました。
そこでは新赴任となった人事の部署でメンバーから歓迎を受けてない雰囲気があったので「自分がまだ誰にも言っていない話をする」という事をメンバーにしてもらったそうです。そこで大人しかった男性がヱヴァンゲリヲンファンだという事をカミングアウトし、それを鴨頭さんは大肯定したようです。
中々、自分の好きを理解してもらえないという機会が社会に出ると多いかもしれません。そういう機会が少なくとも、一度否定されると自分の好きを公言するのが気が引けてしまいます。
しかし逆に考えると自分の好きを肯定してくれる相手がいるということは何と素晴らしいことでしょうか。なので皆さんがチームや組織を運営しているのであれば、ぜひとも周りの「好き」を知って「好き」を共感、肯定してあげてください。
おかげさまとお互いさま
山﨑天の言葉から「おかげさま」と「おたがいさま」という言葉を思い浮かべました。
「おかげさま」は元々仏教用語のようで、人は誰1人として自分1人だけで生きているのではなく、多くの人の助けなど、おかげさまによって、そのものが成り立っているという考えです。そして「おかげさま」で生かされている身だからこそ、困ったり大変な時には「おたがいさま」と思って、手を差し伸べて心を寄せ合うという考えですが、まさに櫻坂とBuddiesの関係性はこれで成り立っているから素敵な関係が生まれているんだと感じます。
組織においても、1人では仕事になりません。色々な人がそれぞれの業務をしてくれるからこそ、そして自分にはないスキルや強みを発揮してくれるからこそ、自身の仕事も成り立っているということを忘れてはいけないと思います。
ありのままを受け入れる
田村保乃が言っていた、この言葉もいいですよね。本当に彼女達は何者なのか。みんな人間出来ているし、言葉の紡ぎ方が上手で人に伝わる言葉を出してくれる。
人ってついつい、反論したり、助言したり、自分語りをしたり、否定したり、そのままを受け入れられないコミュニケーションをしがちです。そんなコミュニケーションを繰り返していくとお互いの信頼関係は壊れてしまいます。
人は共感されることで相手に対して心を開き、信頼関係が構築されます。しかし共感できないことも人間ですからありますが、まずはそのままを受け入れる。「この人はこう思っているんだ」と受け入れることで、相手に対しても自分自身のバイアスを外してフラットに見ることができます。それによってお互いの関係性の可能性が広がります。
何でもかんでも認めるということではありません。よくファン界隈でも「全肯定ファン」についてどうなんだ?という意見もあったりします。
相手の事を思い、相手の背景を慮った上で発言することが大切だと感じています。
背景や思いを考えずに自分の都合だけで批判や批評をするのではなく、まず受け止めて感じる、その上で必要なことを話すのであれば話すという、相手に自分の意見を伝える前のプロセスが非常に大切だと感じます。
期待してほしいという言葉
そして、田村保乃をはじめ多くのメンバーが言っていた「期待してほしい」という言葉。
この言葉いいですよね。自分に自信と誇りをもっていないと言えないですよね。それを言えるだけ自分に向き合ってきているということが素晴らしいです。そしてファン(価値を提供する相手)に対して常に良いものを提供しようという心があるからこそ出てくる言葉ですね。
まとめ:言葉と物語の力
「言葉の力」は強い
BacksLIVEだったか石森璃花だったか、「皆さんの言葉の力はすごいです」と言っていた記憶があります。
今年のLIVEでは櫻坂のメンバーの皆さんからたくさんの「言葉の力」をもらいました。
思いを口にすること
期待を口にすること
愛を伝えること
感謝を伝えること
「物語の力」は強い
そして「物語」も彼女達から感じます。
櫻坂としての復活、そして飛躍
楽曲も進化していく物語
それぞれのメンバーの物語
そしてBuddiesもその物語の中に一緒に参加させてくれているように感じさせてくれるメンバー達の言葉。
彼女達から感動を受けることができるのは、言葉の力と物語の力だと強く感じます。
日常でも組織活動においても
言葉を大切にすること
自分の物語、相手の物語を大切にすること
家族の物語、組織の物語を大切にすること
それだけで我々もこのような素晴らしい関係性を
日常で作ることはできるのではないでしょうか。
これからも彼女達の言葉と物語に魅了され、きっかけをいただきながら共に成長し、物語を歩んでいけることが楽しみです。期待しかないですね。