一緒に遊ぶ

ほとんどの方がトランプゲームで遊んだ経験があるかと思います。
小学生の頃、わたしの視力は0.1くらいでしたが、普通のトランプのカードに目を近づければ数字が見えていたので、親戚が集まった時などはよく遊んだものです。

そして失明し、盲学校に入って初めて知ったのですが、世の中には点字がついたトランプというものがあるのです。

見た目は普通のトランプと同じ。
ただ、カードに点字がついているだけです。

でも、例えば「スペードの3」なんて書いてあっても長くて読みにくい。

スペードの3→ S3
ハートの3→ H3
ダイヤの3→ D3
クラブの3→ C3

のように表記されています。

これで見える人たちとも一緒にトランプができます。
ちなみに、同じような感じでウノもあります。
わたしはどちらも好きですが、やはりトランプにはまった期間のほうが長かったと思います。

トランプゲームの中でわたしが一番好きなのは大富豪です。
八切り、革命、階段の他、ローカルルールがたくさんあるので足し引きしながら遊ぶといろいろなバリエーションが楽しめます。

大学に入り、一人暮らしを始めたわけですが、

冬はこたつで鍋パーティーをし、その後永遠トランプ。
飽きることなくよくやったもので、朝になったらそのまま寝るという、いかにも風をひきそうなことをしていましたが、
きっと若かったから普通にできたのでしょうね。

ゲームのメンバーが視覚障碍者だけの場合、
弱視がいたとしても、「まあ、自分のカードを見られることはないっしょ」とたかをくくって
カードを堂々テーブルに並べて整理し始める人などがでてきて、それはそれでおもしろいです。

また、カードゲームだけでなく、オセロ、将棋、囲碁などのボードゲームもわたしたちは遊ぶことができます。
将棋と囲碁は、わたしは詳しくありませんが、
オセロは片面がつるつるで、反対側の面がでこぼこしています。
こんな単純な工夫で、見える人と見えない人が一緒に遊ぶことができるんですよね。

はじめは白と黒の普通のオセロしかなかったと思いますが、
どこかの誰かが、
「黒いほうにだけ印をつければ見えない人も遊べるんじゃない?」
みたいな考えをしてくれて、つるつるとでこぼこのオセロが生まれたのでしょう。
憶測ですが。

どうしたら一緒にできるか?
と考えたり、
それ以前に、一緒にやりたい、と思ってくれる人がいたから、このようなものができたということですね。

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