インフェルノ
12月
いつもの見慣れた街並みは
取り憑かれたように煌めきを纏って
人々を燦然と照らす
身を寄せ合いながら歩く若い男女
トイザらスの大きな袋を抱える会社員
赤い帽子をかぶりチキンを売るコンビニ店員
ホリデームードに浮き足立った
目眩く冬の喧騒を聞くたびに
あの頃の想い出が
吐いた白い息のように
記憶の中を漂っては消えてゆく
もう、こんな季節なんだな
そう
_人人人人人人人人人_
> Death March <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
デスマーチ、知ってますか?
Wikipedia君は小難しいこと言ってるけど、要は年度末のかけ込み需要で連日連夜終電で帰る、最悪徹夜で仕事をすることを、クリエイティブ界隈ではデスマーチと言います。
12月は、クリスマスと同着くらいでデスマーチが思い浮かぶ。
デザインの専門学校を卒業して、デザイン会社・広告会社に勤めた友人は経験している恒例行事。例に漏れず僕も通った道だが、勤めていた2年10ヵ月は毎日デスマーチだった。
このご時世あまり大きな声で言えないので、こっそりとお伝えしますが、
月100時間近く残業してたよ!!!
笑っちゃうね!!!!ハハッ!!!
おかげ様で、労働時間に対しての感覚が麻痺した。1時間程度の残業だと逆にそわそわする。
残業っていうか、次の日の段取りしてたらあっという間に過ぎるから、ほんまにこれだけでいいの?って思うし、定時をちょっと過ぎただけで文句を吐く人間に対して、甘っちょろいこと言ってるなぁとも思ってしまう。
多分、仕事に対しての感覚の違いもあるんだろうけども。僕は、環境がつらすぎただけで仕事すること自体は好きな方なんだと思う。
ムカつくことはあるけど逆にガソリンになって捗ることもあるし、連休明けの休日ロスになったことないし、なんなら大型連休はお盆と年末年始だけで充分だと思ってる。3連休は、あったらラッキーくらい。土日がきちんと休みだったら、それで良い。
こういう話をすると、だいたい引かれる。
今は、年齢による体力の衰えで物理的にがんばれなくなってきたことと、利益と人件費を天秤にかけることも覚えたので、患っていた麻痺はかなり緩和されてきた。
念のため当時勤めてた会社の名誉のために言っておくと、今はかなり改善されているみたい。まぁそんなもんよね。
規模と影響力がデカい企業単位のPDCAだと思えば、たまたま自分がそういう役回りだっただけで、苦しい経験は良い企業に成長するために必要なことだったのかもしれない。
結果論でしかないけど、無理ができる内にむちゃくちゃな環境に置かれて良かったと思っている。
今どき100時間残業なんてしたくても出来ないからね。
月曜日に出社して、土曜日の始発で帰って、ちょっと家で休憩してからまた出社して、日曜日の昼に帰る。
ノートPCを持って帰り、休日にお客さんのところに言って打ち合わせをする。
定時で帰れたのは、初めての出社から3回目まで。それ以降は基本的にずーーーーっと終電。
「早く来れる分だけ早く来て貰えたらありがたい」って言われて、3月入社したな。卒業式の翌日が初出勤。2次会には参加せずに、「明日から仕事やから(ドヤ)」ってイキって帰ってた。
推奨は決してしないけど、人生で1回くらいは地獄みたいな経験をするのも、捨てたもんじゃないと思う。
乗り越えてきた自分に自信を持てるし、大概のことは笑い飛ばせるようになる。