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かわら版No.60 米沢市は、2日間総雨量364mmで、氾濫します。

いつもお読みいただきありがとうございます。

近年の豪雨災害は、いつどこで起きてもおかしくない、地球温暖化の影響は、私たちの想定を大きく上回るかたちで進行しています。

今も復旧作業が続く、先日の県内の記録的大雨の1日間24時間に降った雨の量は、山形県の新庄市で389mm、真室川町で384 mm、酒田市で289 mmでした。死者3名を含む甚大な被害となっています。

では、米沢市の想定はどうでしょう?2020年保存版として各世帯に配布された「米沢市防災マップ」では、次のように記載されています。

平成27年の水防法改正に基づき、米沢市を流れる河川で浸水想定区域の公表がありました。浸水想定区域とは、河川の氾濫(はんらん)により、洪水等によって住宅などが水につかる浸水が想定される区域です。このマップの前提降水量は本市の最上川流域の2日間(48時間)総雨量364mm ※としました。以下の情報を参考に、洪水時における対応についてあらかじめ確認しておきましょう。
※米沢市面積で換算、千年に一度の雨量。

米沢市防災マップ2020年保存版・洪水ハザード情報について(6頁)
https://www.city.yonezawa.yamagata.jp/material/files/group/14/03dosha.pdf

米沢市防災マップ・2020年保存版

このように米沢市では、2日間(48時間)総雨量364mm で河川の氾濫(はんらん)が起こると想定しており、千年に一度の雨量としています。

しかし、繰り返しますが、先日の県内を襲った豪雨は、1日間24時間で、山形県の新庄市で389mm、真室川町で384mm、酒田市で289 mmと、米沢市の想定を優に超えるものです。

例えば、米沢市地域防災計画(令和4年3月18日)によると、令和元年(2019年)の東日本台風(台風第19 号)の大雨では、米沢観測所の累加雨量208mmは、1976年の統計開始以来最大雨量とあります。また、米沢でも大きな被害が出た1976年の羽越水害での米沢市総雨量284mmとあります。

【参照】
米沢市地域防災計画(令和4年3月18日)https://www.city.yonezawa.yamagata.jp/material/files/group/14/Vol1Generalrules.pdf

このように、昨今の線状降水帯の発生による雨量は、これまでの想定をはるかに上回ります。現在米沢市が想定する「最上川流水域2日間(48時間)総雨量364mm」は、いつ降ってもおかしくない、そんな気象環境と言えます。

米沢市は、従来の前提や常識に捉われることなく、想定を上回る豪雨災害の危機管理体制をチェックし、市民の安全安心を守らなければなりません。そのためには、米沢市には、米沢市防災マップを含め、危機管理の前提、現状の想定で、米沢市民の生命と財産を守ることができるのか、危機意識を持っていただき、米沢市民への情報の見える化、わかる化、重み付け化に注力していただきたいと思います。

米沢市民の方から、米沢市に400mm雨が降ったらどうなるの?という質問をいただきました。そこで、米沢市防災危機管理課にも確認して、以上まとめてみました。

米沢市に1日間24時間400mmの雨が降ったら?
現在の想定では、米沢市の河川は氾濫(はんらん)します。それが回答になります。

この度も最後までお読みいただきありがとうございます。

かわら版No.60

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