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おすすめの本を紹介します。
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#読書感想文

ナナメの夕暮れ 【somo somo! ブックス】

著者: 若林 正恭  出版社: 文藝春秋  私は20代の頃、よくひとり旅をしていた。旅先で知り合う人たちの交流が楽しく、何度もひとり旅をしていたが、最初の理由は「自分探し」だったように思う。見つかるはずもない「自分」を探す旅。そう思うとなぜ「自分探し」をしたのだろうか。「自分に自信が持てず、他人を羨む心から抜け出したかった」。そうではないかと思う。その時期に本書に出会っていたら、私の心により響いていたのではないかと思う。  本書の冒頭と終盤に「自分探し」について書かれている

失敗学のすすめ 【somo somo! ブックス】

著者: 畑村 洋太郎  出版社: 講談社文庫  私は、「考え方」が、その人の人生を左右すると思っている。「失敗」に対する考え方もそのひとつである。偶然の失敗からノーベル賞を受賞する人もいれば、事故を誘発して安全管理責任を問われる人もいる。失敗も考え方ひとつで人生を左右するのである。  みなさんは「失敗」をしたときどう思うだろうか。私は、恥ずかしいし、隠したい気持ちでいっぱいだ。当たり前だが隠してはいけない。なぜなら、「放っておくと失敗は成長する」からだ。  みなさんはハイン

マイナス50℃の世界 【somo somo! ブックス】

著者: 米原 万里、山本 皓一  出版社: KADOKAWA  本書はロシアを構成する、サハ共和国(ヤクート自治共和国)を取材したものである。 タイトルにある通り、「マイナス50度の世界」である。平均気温が。。。 「マイナス50度の世界」とは、人間や動物のはく息、車の排ガス、家庭で煮炊きする湯気などの水分がことごとく凍ってしまって霧が発生してしまうほど厳しい環境である。  この酷寒の地では、私たちの常識を覆すことが多くある。  まず、サハ共和国の人にとって「寒いと氷は滑らな

友だち幻想 ―人と人の〈つながり〉を考える 【somo somo! ブックス】

著者: 菅野 仁  出版社: 筑摩書房  「なんか寂しいな〜」 本書を読了して感じた率直な感想である。 決して本書を批判してるつもりはないし、むしろ本書はあらゆる視点で人間関係のあり方を提示してくれる良書だ。  「友達を作ろうとすることなんてしょせん幻想にすぎない、無駄なことだ」といった寒々しい主張をするようなものではない。「友だちなど身近な人々との親しさや「生」を深く味わうために距離感が大事である」、「どんなに心を許せる人間でも、やはり自分とは違う価値観や感じ方をもってい

あえて選んだせまい家 【somo somo! ブックス】

著者: 加藤 郷子  出版社: ワニブックス  今年の春から一人暮らしを検討している。どんな部屋に住みたいかと考えたとき、「狭小住宅」が頭に浮かんだ。半径1m以内で日常生活が完結する。それがわたしの理想であるからだ。しかし、予想以上に反対意見を耳にする。ならば、実際に狭小住宅の人の意見を聞きたい!そう思い、本書を手に取った。  狭小住宅に住んで1番頭を悩ますのは「収納」だろう。本書に登場する方達は、固定概念に縛られない考え方で解決している。家の中ですべてを完結しようと考えず

ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち 【somo somo! ブックス】

著者: 河合 香織  出版社: 小学館  久しぶりの友人と飲みに行った。友人に勧められるがまま、全く知識のないワインを飲んでいた。そこでワインの不思議さを感じた。何種類かの赤ワインを飲んだが、色が濃い薄いにかかわらず、味わいがあるのである。なぜそうなるのか。そんな疑問からワインを調べたいと思い始めた。  私がお酒を飲み始めた頃、「日本のワインはおいしくない」と言われていた。それが、数年後、急に「日本のワインがおいしくなった」と言われるようになった。ぶどう栽培が変わり、劇的に

出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと 【somo somo! ブックス】

著者: 花田 菜々子  出版社: 河出書房新社   学生の頃、誕生日プレゼントに本をもらった。「この本、あなたに面白そうだと思ってもらえそうだから」と言われ渡された。最初はきょとんとしてしまったが、どんな思いでこの本を紹介してくれたのだろうと考えて読書することは、違った面白さを与えてくれた。  著者は、仕事が面白くない、夫と別居というどん底であった。新しい自分になって元気になりたいと思っていたとき、出会い系サイト「X」に出会う。プロフィールは具体的にひっかかるポイントがなけ

東京貧困女子。 ―彼女たちはなぜ躓いたのか 【somo somo! ブックス】

著者: 中村 淳彦  出版社: 東洋経済新報社 「無駄遣いしないし、何も欲しいものはない。部活をやって大学を留年しないで無事に卒業したいだけです」。ある国立大学医学部の現役女子大生の言葉である。しかし、貧困生活のため、風俗や売春をしている。あなたは彼女にどういう感情を抱くだろうか。「部活をやめて普通のバイトをすればいい」、「貧困は自己責任」といったことを思うだろうか。本書を読了する前の私もそのような短絡的な感情を持っていたように思う。  本書は東洋経済オンラインで連載してい