忘れた頃に読み返したくなる「融けるデザイン」の感想をメモ
デザイン界隈では有名な本なので、今のタイミングで感想をメモするのもアレですが、個人的に細かい内容を結構忘れてしまったなと思いあらためて読み返してみた。
初めてこの本を読んだ頃、個人的にハードウェア系とソフトウェア系のデザインに対して色々と思いふけていて、読み終わった後の腑に落ちた感がとても深かった。
久しぶり読み返してみて、さらに深めに腑に落ちた気がする。
この本は、サブタイトルにもあるように、ハード×ソフト×ネット時代における新しい設計について、インターフェイスデザインの視点を軸に段階的に論じられている。
冒頭にもあるが、デザイナーやエンジニアに向けた本となっているので、ある程度のデザインやエンジニアリングの知識や経験がある状態で読むとより良い気がする。
領域のアカデミックな言語化。
デザインやエンジニアリングの領域において、感覚的に違いは分かるけど上手く言葉で説明できていないようなことを、この本の中でアカデミックに整理し明確に言語化されている。「コマンドとオペレーション」など混同しがちなことを明確に言語化することで、曖昧な設計を防ぐなど。
こういう言語化は、実業務をしている時、その領域の人と話す時に微妙なすれ違いを減らす意味でも大切な気がする。
作者の研究事例が理解度をより深める。
文章の中で個人的に理解が追いついていないな思う部分もあったが、文章に対して具体的な研究事例の紹介がいくつかあり、意図の理解を手助けしてくれる。
実際に展示会などでプロトタイプを体験させてもらったこともあるが、実物を体験すると格段に意図が伝わってくる。
内容が深くて、まだ完全には理解出来ていない気がするが、個人的に興味深いと思ったことをメモしつつ、一枚にまとめてみた。
久々に融けるデザインを読み返してみて、初めて読んだ時は少し違う感想を持った気がする。
たぶん、当時は理解できていなかった部分を少し理解できるようになったのか、当時と今で時代や自分の環境が変わって読む視点も少し変わってきたのか。
数年後にもまた読み返してみたいと思うような深みが良い。
何回も読みたいと思う本に出会うことはそれほど多くないですが、この本はそんな本の一つ。