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被爆80年 /2023/ 産業奨励館内部体験コンテンツ

 広島でG7サミットが開催された2023年5月。当時のゼミ3年生が中心となって8月のピースマッチに向けたコンテンツを作成することになった。
 2018年に山下教授(安田女子大学理工学部情報科学科)が原爆ドームの元の姿である産業奨励館の設計図を基に内部構造まで再現した3Dモデルを作成したが、今回はその3Dモデルデータを Unreal Engineにインポートし、色の修正を行うことから作業を開始した。

2023.5 山下モデルの色修正

 2023年6月、Unreal Engineへの配置と色の修正作業が終わり、Unreal Engineの撮影・編集機能を使用して内部探索に関わる映像を制作した。映像は本編動画に加えて縦のショート動画も制作し、InstagramやX等に制作過程を含めて順次投稿しながら作業を進めた。

 最初に完成したクリップは通り抜け。縦長ショート動画も作成しリール動画として活用した。

 産業奨励館にはエレベータが設置されていた。正面左側の北側中央の入り口からまっすぐ入り、奥に進むとエレベータがあり、2階、3階まで上がることができる。

 産業奨励館には地下室がある。正面から入り左側に進むと中庭奥に地下室の入り口がある。


産業奨励館貴賓室の再現

 2023年5月から産業奨励館の内部の写真を収集し、Unreal Engineのアセットを使用してその雰囲気を再現する試みも並行して進めた。集めた写真は全てモノクロで、解像度が悪いものが多かったが、ドーム下の階段の3階全部が貴賓室となっており、その写真をもとに雰囲気にあうアセットを探し出し、貴賓室の再現を開始した。

2023.6 右の貴賓室の写真の雰囲気を参考にアセットを選択

 最初に、写真と同じ雰囲気の家具が設置された古いイギリスの城のアセットを採用し、そこで使惚れているカーテン・カーペットや家具・調度品のパーツをストックし、写真の雰囲気に合う空間を作成する。

2023.7 貴賓室再現PVの作成

 2023年8月13日、サンフレッチェ広島のホームゲーム浦和戦はピースマッチとして開催され、ゼミのチームと安田女子高校と共同で企画ブースを出展することとなった。

企画準備中

2023年8月13日ピースマッチ浦和戦

2023.8.13 ピースマッチ安田女子大・安田女子高共同ブース

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8/13(日)vs.浦和 ピースマッチにおける安田女子高校・安田女子大学ブース出展のお知らせ 2023.07.24

 平和記念公園の資料館から慰霊碑を結ぶ線の先に原爆ドームを見ることができます。この線は「平和の軸線」と呼ばれ、故丹下健三さんは1950年の広島平和都市建築構想で、この軸線の北側をスポーツや文化を通じて平和を実現するエリアとして提案していました。来年2月に完成する新スタジアムは丹下さんが73年前に提案したその場所に平和の翼を広げます。
 今年のピースマッチでは安田女子高校のSTEAMコースの生徒達による平和の軸線の発表と、軸線上の原爆の子の像に捧げられた折り鶴を再生して作成した生徒デザインによるブックカバーの販売を行います。さらに、同じ軸線上の原爆ドームの3Dモデル作成に取り組んできた安田女子大学の学生たちが、最新のテクノロジーを使い、原爆ドームのもとの姿である産業奨励館の内部再生に取り組んでいます。そのVR体験をしていただけるよう準備を進めています。

サンフレッチェ広島 ピースマッチイベント案内リリースより
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2013.8.13 ピースマッチ安田ブース 平和の軸線発表
2013.8.13 ピースマッチ安田ブース VR体験(原爆ドーム)

 ピースマッチ当日、安田女子高校の生徒たちによる平和の軸線の展示発表と、ゼミの学生による産業奨励館の内部映像の展示、高精細写真を使用した原爆ドームのVR体験等の規格を実施した。コロナ禍中、接触物を伴うVR等の体験を自粛していたが、久しぶりの対面展示・体験コーナーを稼働できも多数のサポーターにご来場いただいた。


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