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2022年いまさら聞けない。「BCAAについて」


運動中に派手な色をした飲み物を飲んでいる人、みかけたことありませんか?
あれはBCAAというサプリメントです。
初心者の方は、そもそもBCAAってどんな効果があるのかわかりませんよね。
中上級者の方も、なんとなく最近はやっているからEAA・BCAAを飲んでいてBCAAがどんなものか理解しきれていない人もたくさんいると思います。
今回はそんなBCAAについて効果や飲み方を解説していきます。
EAAとの違いについてもふれているのでぜひ最後までお読みください。

BCAAとは

まずBCAAとはBranched Chain Amino Acid(分岐鎖アミノ酸)の略になります。
アミノ酸とはタンパク質の原料となるもので、タンパク質はこのアミノ酸が20種類結合し構成されています。
この中でも体内で合成できないアミノ酸を「必須アミノ酸
合成できるアミノ酸を「非必須アミノ酸」と分類します。
BCAA(分岐鎖アミノ酸)は食事から摂取する必要のある必須アミノ酸のうちの、バリン・ロイシン・イソロイシンの総称を指します。

BCAAの効果

BCAAの摂取で得られる効果は以下のようなものがあります。
運動時のエネルギー源
筋タンパク質の合成促進
筋タンパク質の分解抑制
集中力の維持
筋肉痛の軽減


バリン・ロイシン・イソロイシン解説


BCAAとは分岐鎖アミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシン)の略だと説明しましたがそれぞれのアミノ酸がどんな食品に含まれていてどのような効果があるのか解説していきます。

バリン


バリンはレバーや仔牛肉・脱脂粉乳・プロセスチーズ・落花生に多く含まれています。
主な効果は血液中の窒素バランスを調整したり、アンモニアの代謝改善、美肌効果などがあります。


ロイシン


ロイシンは鰹節やビーフジャーキー・若鶏むね肉・ロースハムなどに多く含まれています。
主な効果は筋肉中のタンパク質の合成促進・分解抑制、インスリンの分泌を促進するなど。
またロイシンの代謝産物にはHMBがあります。
HMBには高い筋タンパク質合成の促進と分解抑制効果があるといわれています。


イソロイシン


イソロイシンは、牛乳や鶏肉・鮭などに多く含まれています。
主な効果は、エネルギー源であるグリコーゲンを貯蔵する働きを促進、セロトニンの生成抑制による疲労軽減効果など。

効果的な飲み方


食事やサプリメントは、それを摂取するタイミングで働きや得られる効果が変化することから目的や状況にあわせて取り入れることが大切です。
BCAAも同様で、自分に合った飲み方をするべきです。
特に効果的とされている起床直後トレーニング前~トレーニング中の摂取について深堀していきます。


起床直後

夜食事を食べてから睡眠をとり、次に朝食をとるまでにかなりの時間が経過します。
起床後は、絶食時間が長いため体内のアミノ酸濃度が低下していて筋肉が非常に分解されやすい状態にあります。
そこで吸収速度の速いBCAAを摂取することで、素早くアミノ酸を補給し筋肉の分解を防ぐことができます。
BCAAサプリメントは水と混ぜて飲むものも多く、朝の水分補給にも最適です。

トレーニング前~トレーニング中

トレーニングは開始直後から筋肉の合成や分解が活発になります。
そこでBCAAを、運動の30分~45分前から運動中にかけて摂取して、血中のアミノ酸濃度を高めておくことでトレーニング効果を上げることができます。
また運動が長時間にわたる場合のエネルギー源にもなるためパフォーマンスの維持にも役立ちます。

本研究では、運動前に BCAA を繰り返し補給することは、運動後に繰り返し補給するよりも、エキセントリックな運動によって誘発される DOMS と EIMD を軽減する効果が高いことが確認されました。

Ra SG, Miyazaki T, Kojima R, Komine S, Ishikura K, Kawanaka K, Honda A, Matsuzaki Y, Ohmori H. Effect of BCAA supplement timing on exercise-induced muscle soreness and damage: a pilot placebo-controlled double-blind study. J Sports Med Phys Fitness. 2018 Nov;58(11):1582-1591. doi: 10.23736/S0022-4707.17.07638-1. Epub 2017 Sep 22. PMID: 28944645.

こちらは2018年の研究で、15人の若い男性を「BCAAを摂取しない・運動前・運動後」の3つのグループに分けて、運動における筋肉痛に対する運動前後のBCAA補給の効果を比較したものです。
筋肉痛の観点からみても運動前の摂取が有効だといえます。
※エキセントリックな運動・・・収縮している筋肉が伸ばされるような運動(アームカール下降局面など)

プロテインとの併用


BCAAとプロテインの併用については、目的やタイミングを分けて摂取することでトレーニングやダイエットに非常に効果的です。
食事で摂取するタンパク質は分解して吸収するのに3~4時間
ホエイプロテインだと1~2時間
BCAAなどのアミノ酸であれば30分~1時間で吸収されます。
アミノ酸の場合分解の過程がないためこの速度で吸収することができます。

この特徴を活かして運動前や起床後はBCAA、運動後、睡眠前はプロテインなどタイミングに合わせて使いわけるのがいいでしょう。

EAAとBCAAの違い

EAAとBCAAサプリメントはどちらもアミノ酸のサプリメントですが違いは成分・役割です。
筋肉はじめタンパク質を合成するアミノ酸20種類のうち9種類が必須アミノ酸、残り11種類が必須アミノ酸です。
BCAAは必須アミノ酸の内のバリン・ロイシン・イソロイシンの3種類でした。
EAAについてこれら3種類を含む必須アミノ酸9種類すべてを指します。
筋トレで例えるとBIG3がBCAA、バーベルトレーニングがEAAですね。笑

役割を簡単に説明すると
BCAAは筋肉で代謝され、運動中のエネルギーを作り出し筋肉の分解抑制・合成促進、疲労回復などを担うのに対し
EAAはアミノ酸の内食事から摂取する必要のある9種類を補い、筋たんぱくの合成をさらに促進、身体づくりのサポートをしてくれます。

BCAAはEAAにも含まれていますが、BCAA以外のアミノ酸は肝臓で代謝されますが、BCAAは肝臓で代謝されず血液に放出されます。
そのためBCAAサプリメントと同量になるようにEAAを摂取すると過剰摂取となり、肝臓や腎臓に負担がかかってしまいます。

まとめ

〇BCAAとは分岐鎖アミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシン)の総称
〇効果は●運動時のエネルギー源●筋タンパク質の合成促進●筋タンパク質の分解抑制●集中力の維持●筋肉痛の軽減等
〇効果的な飲み方は起床直後と運動前から運動中
〇プロテインとの併用は吸収速度を考慮
〇EAAとBCAAは成分が違い代用はできない

BCAAについて詳しく解説していきました。
トレーニングに非常に有効なサプリメントなのでぜひ取り入れてみてください。
感想や質問お待ちしております。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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