昭和を閉じ込めた青い缶


少しピンボケですが、お盆の帰省の折、実家から引き取ってきたものです。
拙作『弟月町のひとびと』手芸店アルデアでアオサギのおばあさんからもらった青い缶は、これがモデルになっています。

いやしかし、錆びてるな……
もともとはボビンや手芸道具入れだったんでしょうか? 昭和の足踏みミシンについていたセルフメンテ用の道具入れかもしれません。
中身は母が集めていた古いボタンですが、古いばかりで価値はないです。
小説とは違って洒落たヴィンテージボタンなんてありません。

しかし不思議なもので、こんなバラバラなのに、それがどういう服に付いていたものか、結構覚えているのです。
グレーの飾りボタンは母の春コート、緑色のは姉が5年生の頃に来てたよそゆきスーツ、大きな白いのは幼稚園のスモック……
我が家の昭和史を閉じ込めた記憶のタイムカプセルですね。

どうしましょうかねこれ。
捨てるのは簡単ですが、あまりに懐かしくて、結局しまい込むことになりそうです。


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いときね そろ
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