クリシェについての続き~マイナーコードの1度(8度)からの下降~
今回は特に弾き語り配信者の方へ向けてということではありませんが、前回書いたクリシェについてもう少し書きたくなったので書きます。前回書いたマイナーコードの1度(8度)が半音下降するクリシェは本当によく使われますが、冒頭でいきなり出てきて非常にわかり易い例としてビートルズのミッシェルのイントロがあります。
Uフレットとかについては、今回の主題ではないのですが、前回の続きということで一応Uフレットと楽器.meでどうなってるか見てみましょう。原曲のキーで表示します。
前回あまり良くないと言った表記ですね。理由は前回の記事をご覧ください。
楽器.meの方はクリシェのところのコードネームは良いのですが、次はB♭ではなくてB♭m/FもしくはUフレットのようにD♭/Fですね。凡ミスなんでしょうがざんねーん。コードの押さえ方、ボイシングなどに関しては今回は触れません。前回のを参考にしてください。ちなみにオリジナルのギターのイントロは割と簡単にコピーできると思うので挑戦してみてはいかがでしょうか?
今回は題材としてまずスタンダード・ナンバーのMy One and Only Loveを採り上げます。
この曲の場合メロディー自体が、問題となる短9度の不協和音を形成してしまっているためにボイシングの問題ではなく、このコード進行自体を避けたいと思う人も多く、リハモしてしまうのも一般的です。例えば
キーが違いますが、上の譜面とキーを合わせると下記のように変更されています。
Em Em/D# Em/D Em/C#
↓
Em Em+5 Em6 Em7/A A7
1度を下降させるのではなく5度を上行させるクリシェになっています。どちらにしてもEmというコードに色を付けていると考えれば代替できるのが理解できると思います。同じコードが続くと退屈なのでクリシェを使うというのはよくある手です。
ベサメ・ムーチョを聞いてみましょう。多分次の動画が初めて録音されたやつのようです。
その後多くの人がカバーしてるわけですが、例えばビートルズがやってるのを聞いてみましょう。
キーは違いますので上の譜面のに合わせて変換するとビートルズがやってるのは
Gm Gm+5 Gm6 Gm+5
となります。5度の音から6度まで半音で上下行させてるわけですが、これもよく使われますねー。ちなみにこのクリシェで最も有名なのはジェームズ・ボンドのテーマでしょう。
Em Em+5 Em6 Em+5
これを聞いたらもうこのコード進行が弾きたくてたまらなくなるのではないでしょうか(笑)。このコード進行弾くだけでもうそれっぽくなるので友だちの前で弾いてみましょう。「おー!」と言ってくれることでしょう(笑)。
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