子どもがかんしゃくを起こし子育てがつらいです|ラビングプレゼンスの使い手になろう☺
※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼
【お返事】かんしゃくを起こすお子さんは、親御さんも大変ですよね。特に子どもが小さな頃は、かんしゃくに悩まされることがありますね。これに秘策はありませんが、子どもへの見え方が変わるとあなたも落ち着けるかもしれません。そのキーワードは ラビング・プレゼンス (Loving Presence) です。
※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
■愛着と子育て
愛着に問題のある人が親になった場合、子育てにおいてちょっと厳しめになってしまうことがあります。子育てを一生懸命にやろうとして、アクセルを吹かし過ぎるような状態ですね。
いきおい、「しつけをきびしくしないといけない」という思いにさいなまれて、安易にルールに頼りがちになるかもしれません。これは子どもに対して、機械的な対応になってしまい、子どもの主体性を奪ってしまうかもしれません。
良かれと思ってしつけるのですが、ちょっとだけ、ギリギリまで待ってみるのもいいかもしれません。ただ、待つのはガマン大会になってつらいですよね。
そこで登場するのがラビング・プレゼンスです。例えば、顔を真っ赤にしてかんしゃくをおこしている娘をよく観察して、どこかに可愛いなと思えるところを探してみましょう☺
■ラビング・プレゼンス(Loving Presence)
Loving Presence とは、ハコミセラピーで用いられる主要な3ツールの1つです。
マインドフルネス
ラビング・プレゼンス
プローブ
マインドフルネスはみなさんご存じですよね。これをサイコセラピーに最初に取り入れたのが、ハコミセラピーです。1970年代の頃です。
ラビング・プレゼンスとは、積極的な共感・受容です。日本語だと「愛の風に吹かれて」とでも申しましょうか。ロジャースの共感に比べると積極的です。
さきほどの例のように、相手をよく観察して、自分にとって【心地よい】と思われるところを発見して、その気分に浸るというものです。例えば、真っ赤にしているほっぺたがスベスベだなとか、耳が真っ赤で、あぁ、赤ちゃんのときと一緒だな、懐かしいな、あれからずいぶんと大きくなったな、良かったなとか。
そうやってかんしゃくをおこす娘の見え方が変わると、案外と平気で待っていられるものです。その結果、娘の主体性が育ち、成長していくでしょう。
プローブとは、相手の欲する言葉をセラピストが発して、相手の気持ちやフェルトセンス(体の感じ)がどう変化するかを観察する技法です。フォーカシングのプローブに似ていますが、それよりも積極的です。
ハコミセラピーは、ロジャースの技法を積極的にしたものとの位置付けです。これはコフート心理学と同じ路線とも言えるでしょう。ロジャース、コフート、ハコミ、この3つは私の中では1つの線としてつながっています。
■積極的な受容をすること
ラビング・プレゼンスとは、積極的な受容の1つです。積極的な受容の1つとして、オーバーアクションでびっくりしたり、同意したり(ジョイニング)というのがありますが、あれは非常にわざとらしくて私は使いません。使っていると、こっちが恥ずかしくなります💦。おそらくされている本人も居心地が悪くなるでしょう。
それよりもセラピストにとって「快」とされる部分を拾ってあげるほうが、セラピストもウソをついていないので、こころから受容できますよね。ニセの受容でないところが大切です。
この「こころから」という部分が、ロジャースいうところの自己一致であり、自己一致しながら共感ができるので、セラピスト側も負担が少ないですね。
次の私のツイートをご覧ください。ラビング・プレゼンスを上手に使っている例です。
子どもに感じた「心地よさ」を、褒め日記として書きます。ここに、自分がどのように心地よかったかも書きます。
例えば、左ページに「学校から帰ってきたとき玄関で見た子どもの笑顔がストレートで素直だった」と、子どものことを書きます。そして右ページに「幼稚園のときもこんな笑顔していて懐かしかった」と書きます。これを続けるだけです。ときどき子どもに見せるのもいいでしょう☺
すると、子どもと母親の間で、心地よさ(愛)の循環が始まります。
◇ラビング・プレゼンスより重要なものは
しかし、です。セラピスト(子育て)は、最終的にはラビング・プレゼンスのような技法を使わなくても、受容や共感できるようになることが一番です。それが最も自然な形です。演技でなく自然なことは、最強なのです。そこに至る過程としてラビング・プレゼンスがあると考えましょう。
■愛着に問題のある人がラビング・プレゼンスを使ってもいいのか?
質問者さんはご自身のことを愛着障害か?と思っているようですが、愛着に問題のある人はこのラビング・プレゼンスを使えるかどうか?
答えは「使えます」
ラビング・プレゼンスを積極的に使うことで、子どもとの関わりが親密になり、親密が怖い愛着障害の特性が緩和されていく可能性が大きいです。ぜひ多用してみてください。安全です☺
■まとめ
子育てに行き詰まったら、ラビング・プレゼンスを!
⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。
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