いいことをすると、どうも悪いことを引き寄せているような気がします
【質問】高間先生、先ほどの地震大丈夫でしたか?
いいこと(放置しっぱなしだったことを片付ける)をすると地震がくる、いつもより少し早く家を出て会社に早く着くと悪いことが起こる、あるいは、電車が遅れていて、結局いつもより遅く会社に着く。これってなんなんでしょうか(笑)
【解説】昨夜の地震ですね。埼玉県南部に住んでいますので、結構揺れました。あの、地震がくる前の「ぷーわん、ぷーわん」という携帯から流れる警告音なんとかなりませんかね。不安をあおり過ぎ。(-_-;)私はスマホ2台、ガラケー1台もっているので、3台の狂想曲、不安の饗宴で、ビビりました(笑)
今回の質問を、不安の引き寄せという視点で考えてみましょう。
※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
■幸福の否認
自己啓発界隈では引き寄せの法則というのがありますね。あれは、良き行動や考えには良きできごとが引き寄せられる、というジンクスのようなものですが、質問者の方の場合は、良い行動に悪い結果が引き寄せられているということですね。まぁ、これも引き寄せには違いありません。
あなたの場合は、良いことの後に悪いことが関連付けられているので、【不安の強い人】なのでしょうか。引き寄せというより、関連付けですね。不安の強い人は、幸せなことを高頻度で否定します。これを「幸福の否認」といいます。
常に最悪な状態を想定するわけです。「気を許すな」といって、最悪な事態が起きることに備えるわけです。それも処世術としては、ストレス打撃を回避するには、ひとつの戦略となり得ます。現代社会はストレスが多いですからね。
しかし、それをしすぎることで、こころの底から喜ぶ体験から遠ざかり、常に緊張状態に置かれます。この緊張状態によって不安がどんどんと上塗りされていきます。どんどんと幸せから遠ざかっていきます。
■不安定な愛着スタイルとジンクス
幸福の否認をしてしまう人は、愛着スタイルが不安定かもしれません。質問者の方は、どうなのかはよく分かりませんが。
子どもがジンクスを信用したりしますよね。例えば、「学校の校門をくぐるまでに、マンホールの蓋を10個踏まないと、今日の授業で当てられる」なんてやつです。
こうやって子どもは不安を解消・軽減しているわけです。その程度で済めばあまり支障はないでしょう。それとももっと強度の不安なのか。
そういうジンクスを多く持っている人は、不安が強いと言えそうです。
◇アスリートのジンクス
アスリートでもゲンを担ぐ人は多いですね。
例えば、イチローがバッターボックスに立つといつもやるお決まりの動作があります。ちょっと思い出してみてください。右手とバットをピッチャーに向かって突き出して、左手で右肩付近を触るやつです。
あれは、不安が強いというより、いつものリズムを自分の体に呼び起こしているのです。リズムを作り出す行動やジンクスなどは精神的には健康なものと言えるでしょう。
■不安を感じないためには
この不安を上塗りする悪循環から脱出するには、不安を感じないようにすることです。つまり【安心感を感じる】ようにする。
不安と安心は、逆の感情で、共存できません。不安を感じるときは、安心感を感じる体験を繰り返すこと。小さな体験でいいです。例えば、さきほどの子どものマンホール・ジンクスも小さな安心です。他には、
・集団登校している子たちの無邪気な姿を眺めている
・自然の風景とか、こころにやさしい風景をみる
・木々の緑や青い空を意識的に見る
そんな簡単なことでも、安心感というものは得ることができるのです。安全基地の作り方にもつながります。
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