【業種特化分析シリーズ①】ジム・エステ・クリニック業種のLP・クリエイティブ傾向分析をご紹介。でも実は“この業種以外の方”にこそ読んでほしい。なぜなら……
そろそろおなじみの人になってきたら嬉しいCRS(クリエイティブストラテジー)Gr.グループ長の白戸です。
今回は、前回の記事「あらゆる業種のLPを“300本”集めて分析した結果……「知っておくべき」事実を明らかにします。」で集めた情報をもとに“業種特化”で深堀したLPのお話と、併せてクリエイティブ傾向分析をご紹介!
業種特化というとほとんどは「その業種の関係者」に向けた内容ですよね。
もちろん今回も、表題の通りジム・エステ・クリニック業種の方々のお役に立ちます。
ですが私としては同じくらい“他業種の方々”にも読んでほしい。
よほど意識しないと自分が身を置く業種以外の傾向や事例を見る機会は少ないのでは、と思います(見ている方は素晴らしい!)。
実は“他業種の傾向や成功事例”にも、たくさんのヒントがあるんですよね。
だからこの“たまたま知ったnote”をきっかけに、他業種の事例に目を向けてほしい。そういう想いを込めて少しでもお役に立つような情報をご紹介します!
業種に絞ったトレンド・実態を“数値”で公開!
前回の記事では、複数業種で計300本というそれなりの母数がありましたが、今回は業種に絞っているため母数は多くありません。
それでも参考にはなるかなと。集めた情報がこちら。
これらの情報をジム・エステ・クリニック業種で絞ると、どうなるのか?項目を絞ってみていきましょう。
FVで使われている素材
店舗で体験している様子など動画映えしそうな業種でありながら、FVに動画を入れているところはほとんどありませんでした。個人的には意外な結果。
動画だと店舗やスタッフ、実際の様子がよりリアルに伝わるため、FV離脱率に困っている場合は試す価値あり。ぜひとも検証しましょう!
動画を入れると読み込み速度が遅くなる、という懸念もありますが、読み込み速度を改善するためのサービスも増えているため、併せて活用できると良いですね。
フォームの形式
多くは定番のリンクで予約フォームに飛ばす形式でした。まだまだLPにフォームを埋め込んだり、チャットボットを活用したり、というのは広がっていませんね。
多店舗運営であればチャットボット(会話形式)で近くの店舗を案内したり、空いている店舗を予約したり、活用の余地はあると思うのですが、これも意外な結果でした。
残りの項目は業種による偏りが少ないため割愛し、今回はLPを取り上げて具体的なところにも触れていきます。
王道・定番を押さえるのは必須。だけどちょっと他業種を覗いてみると……これ使えそうじゃない!?
ジム・エステ・クリニック業種は単品通販のLPと近い
ジム・エステ・クリニックのLPの構成や見せ方は単品通販のLPに通じるものが多い印象。
言い換えるとLPの王道・定番が多い。では王道・定番以外のチャレンジは必要か否か?
王道・定番に縛られると“どれも同じように見える”ジレンマを抱えるため、私は王道・定番を押さえた上でチャレンジは必要と考えます。
同業界の中で新たな印象を与えるために活かせるのが他業種の発想。
不動産買取のLPが参考になる!?
例えば不動産買取では高確率で下記のようなFVが採用されています。
査定がCV地点になっているケースが多く、あれこれ悩むよりも前に「査定してもらう」ため冒頭に入力フォームを置いているわけですね。
これをジム・エステ・クリニック業種に転用。
例えばエリアなどを絞ったクリエイティブと掛け合わせて「こちらの店舗は予約が空いています。今すぐ予約!」といった形ですぐに予約入力フォームに誘導してみる……というのはどうでしょう?
縦型動画などで十分にサービスの様子を見せていれば、LPであれこれ伝えるよりも先に予約できる(誘導する)方が、獲得率(CVR)が上がる可能性は十二分にあります。
近い事例として、私が担当した案件ではアンケートLPからの遷移先を直接予約フォームにする(LPを挟まない)ことで大きく成果が改善しました。
求人のLPが参考になる!?
もうひとつ、例えば人材の中でも専門求人では下記のようなステップ型LPをよく見ます。
アンケートLPに近いとも言えますが、これらの項目をジム・エステ・クリニック業種に合う形に変更し、回答しながら自然と予約が完了する……という流れはどうでしょう?
アンケート要素を持った予約までできるLP、というのも改善しそうに思えませんか。
もちろん世の中にはすでにそうした取り組みをされている企業があるかもしれません。検証した結果悪くて世の中に出回ってないのかも。でもそれは、誰にも証明できない。だからこそチャレンジし続ける必要があります。
同業種の方も他業種の方もちょっと見てほしいLPがあって…
ジム・エステ・クリニック業種で集めたLPの中で、私が個人的に特にすごいな、良いなと思ったLPを勝手ながら紹介させていただきます。それがこちら。
もう皆さんご存知だろうチョコザップのLPです。
サービスが優れていてあっという間に広まりましたよね。LPもさすがの一言。
私が言うのもおこがましくはありますが、感銘を受けたのはFVの作り。
サービスの特色がひと目で分かりますよね。
「スーツでトレーニング」が左上、視線の流れ(Zのレイアウト)でいう「最初」の位置にあることで、根幹となるジムであることが伝わりやすい。
その上で様々な服装とサービスの組み合わせで「いろいろなことができる場所」というのを視覚的に表現していますよね。
FVの次のコンテンツでは様々なサービスが受けられることを動画で紹介されており、押さえるべきポイントが全て押さえられている印象でした。
デザインも明るく楽しく、活気のある感じになっており「気軽に使える(使ってほしい)サービス」というのが伝わります。
コピーと画(写真・デザイン)の相乗効果を感じられるので、とても参考になる一枚でした。制作された方とお話ししてみたいくらいです(笑)。
LP以上にクリエイティブ(静止画・動画)は業種ごとの特色があります
ジム・エステ・クリニックのクリエイティブも集めてみました。
ではさっそくご紹介しましょう。
どれも共通して「店舗」で「体験」するため、画としては「体験風景」や「スタッフ・医師」などの関係者を見せるパターンが多いです。
⑤のような「お詫び」テキストのものもわりと良く見る手法で、弊社では「お願い」テキストのもので成果が出た事例がありました。
もちろん王道・定番の「体型風景」「ユーザーやスタッフが登場するもの」も成果が良いため、このあたりはマストで押さえて、コピー違い・画違いで展開する価値が高いです。
大当たりしたバナーを紹介!
せっかくなので私が成果を出せた事例もひとつ。実際のバナーはお見せできませんが、下記のような「地図バナー」が大当たりしました!
特に首都圏以外のエリアでは移動が車前提であったり、電車でも移動距離があったりで「自分が行ける範囲なのか」というのはユーザーが気にするポイント。
それをざっくりでも視覚で見せると「ああ、このあたりなら行けそう」「行ったことあるし、見てみよう」と感情が動きやすい、と考察しています。
ちなみに私の作ったバナーから波及して他の案件でも成果が出ていました。
私が地図バナーを試した理由は「求人広告代理店で働いていたとき求人雑誌に乗せる簡易的な地図を作っていた」から。他業種の経験をヒントに成果を出したからこそ、皆さんにオススメしております(笑)。
他業種を参考にするなら不動産買取で見るリールで売値を見せる・強調するデザインなんかは、薬機法を守った上で「ジムで痩せた体重の数値」の見せ方として使えますよね。
流行りの縦型動画はリアルさが大事
さて静止画でも話は尽きませんが、次は流行りの縦型動画を見てみましょう。
この業種の動画は簡単と言えば簡単で「体験シーン」を見せる、これに尽きますね。
ただ見せ方には色々ありまして。今回お見せしているのは「紹介風」中心ですが、もっとUGC投稿風に「(私が)体験してみた」というレポート風のものも多いです。
私自身、とある案件の縦型動画制作をやっておりましたが、ひとりで100本以上作った経験からしても「ユーザーの体験シーン」「ユーザー目線のストーリー」の成果が良かったですね。
同じ構成であっても「登場する人物」を変えるだけで成果が不死鳥のごとく蘇りました。これも興味深い話なのでいつか分析して事例公開したいものです。
ちなみにこういった“現場をリアルに見せる”という手法は、採用のプロモーションでも成果につながっています。
店舗での仕事風景を縦型動画にして紹介するものなのですが、詳しくは下記のnoteをご覧ください。
弊社はこの事例に限らず、昨年末あたりから縦型動画の攻略により注力をしています。
“TATE-AGE”という専門組織を立ち上げており、こちらもnote記事になっているのでぜひあわせてご覧ください!
まだまだあっちの手法をこっちに、こっちの手法をあっちに転用することで新しい成果が生まれる可能性に満ち溢れていますね。
他業種の王道・定番は自業種の斬新さ・チャレンジに変わる。
なんだかんだと長くなってしまいましたが、今回の記事はいかがでしたか?
ジム・エステ・クリニック業種の振り返りや他業種の知識のインプットにつながっていれば幸いです。
私自身は長らく単品通販の案件を担当してきました。そうなると単品通販の中の競合クリエイティブばかり見てしまい、発想が凝り固まっていく。当たり前とも意外とも思うのですが、獲れるクリエイティブってわりと似通っているんですよね。
ですが、新規提案チームになって多様な業種に触れていると「これはあっちでも使えそうだな」「あれでやった手法はここでも合いそう」なんていう風に、使い方というか、考え方を広げられるようになりました。
意識的に他業種の情報をとりにくいのも大変ですから、せめてこの記事が他業種の知識を得る一助となりますように。
また別の業種も取り上げますので、その際はぜひまたご一読ください!
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