今だから
訃報がまた、飛び込んで来た。
何だか眉唾と言われそうだけれど、誕生日のその日、この曲を聴きたくなってYouTubeで何度かリピートしていた。
その日に、逝ってしまったのだとは露ほども知らず。
未だにCD化もサブスクリプションも行われていないこの曲は、レコードから上手くYouTubeに上げて下さった方のものを聴くしか手立てがない。
1985年の国立競技場、『All Together Now』。
レコードと同じメンバーで演奏され、Liveもレコードを流してるのでは無いかと思うくらい素晴らしい。
ユーミンが時々ピッチ(音程)を僅かに外すので、Liveと分かるくらい。
音源や画質は良くないけれど、今観たいのはこちら。
https://youtu.be/3Nk4yDblG2o
作曲も作詞も、ユーミンらしい箇所は小田さんが書いていたり、小田さんらしい箇所は財津さんが書いていたりするらしいけれど、アレンジは教授だけあって当時のYMOの雰囲気が前面に出ている。
実は『戦場のメリークリスマス』は当初歌詞付きの曲で、小田さんに歌って欲しいと教授からオファーがあったけれど、何だか歌を入れたら映画の雰囲気に合わない気がして断ったらしい。
いつか教授のラジオ番組に小田さんが出た時に、2人でそんな話をしていた。
もう少しだけ長く、音楽活動をして欲しかったと思うけれど、ご本人の座右の銘の如く『芸術は長く、人生は短い』のなら、これからも彼の作った素晴らしい音楽を聴き続けて、後世に繋ぐことが私たちの役目なのかもしれない。
R.I.P.
余談だけれど、85年当時の小田さんの服装を見て、その後読んだ花井愛子さんのエッセイの“ジャケットの袖を捲り上げてしまうところが好きだ“という一文を思い出した。
正にその服装、そして白Tシャツにデニム。
画像が悪くて分かりにくいけれど、多分ジャケットはダブルの、所謂“紺ブレ“。
足元までは見えないけど、いつもの定番なら白のローカットのレザーのスニーカー。
少女のころ憧れたひとの、カッコ良いと思った大人のファッションは今見てもやっぱりなぜか特別で、似たセンスのひとを見かけると、ちょっとドキリとしてしまうのだ。