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2024.11.18 更新
2024年現在 91歳の、和歌山県紀ノ川市「玄燈庵」の暁山禅師(井上哲玄老師)は、現代では絶滅危惧種とも言うべき、大悟徹底された禅匠です。老師の【カフェ寺 2018年9月24日】 のYouTube 動画は、「有るか・無いか」という「存在の根源」を問いただす尋問に始まります。
これは、ちょっと読むと、『ああ唯識ですね』、と思われるかも知れません。でも唯識とか唯心などと、そんな風に理解しては台無しです。存在の根源は、理解の中にはありません。存在は、認識以前の立場に還って、空手にして、生身で掴み取るべきものだと思います。
これとは別に、有るか無いかの話としては、中国唐代の趙州和尚に、「無」字の問答があります。この問答は、現在では禅宗におけるもっともポピュラーな公案の一つにもなっています。一般には、「無」とのみ知られている趙州無字ですが、趙州和尚はこれを「有」とも言っています。以下、有無について、鈴木大拙の文章をひとつ引用します。長いので、説明文章は一部省略しています。
暁山和尚も趙州和尚も、「有るか・無いか」の視線の先に見ているものは同じものなのかもしれません。存在の証明は、即今ただ今の人間活動の中でのみ認められるものなのでしょう。
暁山和尚は現在 91歳。この現代に生きる本物の禅匠に会いに行く機会は、いつあるのか。今逢っておかないと、正法に巡り逢う貴重な機会を失います。
この一年、哲玄老師は、ご自宅でもある玄燈庵を有形文化財に登録申請し、それを私達が集まれる参禅道場用に改築するために、暑い中、長時間、改築現場に立ち会われたそうです。古民家ということで、建築費用もばかになりません。今年は、親しい支援者のひとりが亡くなられ、過労に心労が加わる試練の年となり、先月から、少し体調を崩されていました。
哲玄老師には、趙州和尚のように 120歳くらいまでは、お元気でいて欲しいです。
2024.11.7 Aki Z
💎哲玄老師の【カフェ寺 2018年9月24日】の文字起こし版はこちらに。
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