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AIと禅 ~ その「活動領域」の違い ~ 「AIと意識、AIと知性」の問題を考える

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2024.12.9 更新

 ここでは、「禅」と知性の関係を考えてみます。21世紀、このAI 隆盛の時代に、なぜ今「禅」なのかと思う人もいるでしょう。でも、今だからこそ、両者の関係を考える意味があると思うのです。

 というのも、禅と AI とは、働く領域がまったく異なるからです。

 本質的なことを言えば、禅無くして、AI は成立しません。それは、AI は知性の領域のみで動いているからです。

 一方、禅の本質である正覚しょうがくは、知性以前の覚の領域で動いています。この言語認識以前に動いている禅経験を、言葉の世界の中に、正確に写し取ることはできません。

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 AI が今後どれだけ進化したとしても、人間の知性を再現することは不可能です。AI には「本質的にかる」という、その機能がないからです。

 AI は、人間が五感の機能を通じてかったものを、脳内で知識に変換した、その知識の領域、あるいは知性の領域の中でのみ活動するものです。

 こう言うとまた、現代では、五感の機能もカメラやマイクや各種センサーで、置き換えられているではないかと、思われるかもしれません。でも、カメラやマイク自体は、何もかってはいないですよね。

 カメラやマイクが感受して記録したものも、それを人間が見たとき、聞いたときに、はじめてかられるものなのです。

 覚かるということが、人間の本質としてあるわけです。この覚かる機能こそが、禅の説く「正覚しょうがく」の機能に他なりません。

 その正覚は、何も特別な機能ではなくて、私たち一人ひとりが毎日、無意識のうちに使っている機能なのだと、禅は指摘します。

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 今後の AI の進化は、人間の「知性の領域」を、更に大きく膨らませる方向に進みます。AI の覚かったフリは、ますます上手になるでしょう。

 ですが、人工知能が人間のように、本当に世界をかる日は来ないのではないかと、筆者は思います。

 AI の専門家は、いずれ AI が自覚を持つ日が来るというでしょう。AI の技術者たちの多くは、正覚を知らないからです。

 正覚とは何かということが解らなければ、AI が本当に世界をかる日が来るかなどという根本問題に、答えることはできません。

 これが、この AI の時代に、なぜ今「禅」なのかという、よくある疑問に対する、筆者なりの、拙なる回答です。

2024.12.8 Aki Z



 ここから先は、私のような素人の手に負えるものではありません。

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