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スライド1枚で伝える「美味しさの構成要素」

こんにちは。遠藤霜空そうくうです。
煎茶道 黄檗売茶流おうばくばいさりゅう 準師範、日本茶インストラクターとして活動しています。

今回のnoteでは、「美味しさ」を構成する要素をスライド1枚にまとめてみました。煎茶道は、お茶の美味しさを最大限に引き出します。

※Googleスライドを閲覧できない方は、以下をご参照ください。

美味しさの構成要素

基本味

「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」「うま味」という5つの味を基本味といいます。味覚の基本となる5つの味で、味蕾みらいの味細胞で感じ取られます。

基本味に「辛味」と「渋味」が加わり、味を構成します。

  • 辛味
    辛味は、味覚ではなく、痛覚や温度覚(触覚)で感じる補助味です。

  • 渋味
    渋味は、タンニンが口の中のタンパク質に作用して粘膜を引き締める収れん感覚です。

風味

味に「こく」と「香り」が加わり、風味を構成します。

  • こく
    こくは、味や香り、触感による複数の刺激から形成される複雑さ、味わいの持続性、広がりのことを指します。

  • 香り
    食べ物の香りには、食べ物を口に入れる前に感じる「鼻先香はなさきか」と、口に入れたときに感じる「口中香こうちゅうか」があります。ヒトは、何万種類もの香りをかぎ分けるといわれています。

食味

風味に「テクスチャー」「温度」「色・光沢」「形状」「音」が加わり、食味を構成します。

テクスチャーと温度は触覚、色・光沢、形状は視覚、音は聴覚で感じ取ります。食味は五感全てで味わいます。

  • テクスチャー、温度
    テクスチャーと温度は触覚によって感じ取られます。これらの要素は、食べる際の感覚を豊かにし、食べ物の全体的な満足感に大きく寄与します。

  • 色・光沢、形状
    色・光沢、形状は視覚を通じて認識されます。視覚的な要素は食欲をそそり、食べる前から楽しみを感じさせる効果があります。


  • 音は聴覚によって感じ取られます。食べ物を調理する音や噛んだ時の音は、食べ物の新鮮さや調理の仕上がりを確認する上で重要な要素です。

美味しさ

食味に「食事環境」「心身の状態」「食文化・食習慣」といった文化的要素が加わって、美味しさを構成します。

  • 食事環境
    食事場所の内装や清潔さ、一緒に食事を取る同伴者の表情や関係性によって美味しさは影響を受けます。

  • 心身の状態
    食事を取る際の健康状態や空腹、疲労感といった生理状態、喜びや安心感といった心理い状態によって美味しさは影響を受けます。

  • 食文化・食習慣
    これまで経験してきた食文化や食習慣、そして食に関する知識が味わいを変化させます。

美味しさを引き出す「煎茶道」

煎茶道は、お茶の食味を引き出すことはもちろん、文化的要素を高めることでお茶の美味しさを最大限に引き出します。

お茶室の「しつらえ」には、おもてなしの精神が根付いており、訪れる人々を心から歓迎する環境を整えています。季節やテーマに沿った設えが、豊かな食体験を提供します。

亭主による「お手前てまえ」は、お客様の心を日常の喧騒から解放し、お茶に集中させます。流れるような動作は心地よいリズムと静寂を提供し、美しい所作と丁寧な作法が心身を穏やかにし、お茶をより深く味わうための準備を促します。

煎茶道の伝統や文化は、お茶の文化性を高めることで、その味わいをより一層引き立てます。四季折々の自然や風物を取り入れた設えや精緻な所作は、日本人の心に深く響きます。この文化性は海外の方々にも理解され、感銘を与えます。


最後に私が開催している煎茶道教室のご紹介です。日本橋・人形町で黄檗売茶流おうばくばいさりゅうの煎茶道教室を開催しています。煎茶道だけでなく、日本茶や日本文化について皆さんと一緒に学んでいきたいと思っています。是非遊びにきてください。

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