スライド1枚で伝える「お茶の種類」
こんにちは。遠藤霜空です。
煎茶道 黄檗売茶流 準師範、日本茶インストラクターとして活動しています。
今回のnoteでは、お茶の種類についてスライド1枚にまとめてみました。
特に”日本茶”に着目して、その種類をまとめました。
※Googleスライドを閲覧できない方は、以下をご参照ください。
茶とは
茶は、チャノキ(学名:カメリア・シネンシス)というツバキ科の植物の葉などから作られます。チャノキには多数の品種があり、日本だけでも100種以上あります。
日本茶とは
日本茶とは、日本で栽培・製造された茶を指します。日本茶の多くは、製造の初期段階で茶葉を蒸気で蒸したり釜で炒って発酵を止めた「緑茶」です。
発酵の程度による分類
茶の製造における「発酵」とは科学的には酸化にあたります。収穫したばかりの茶葉が持つ酸化酵素の働きをどの程度活用するか(≒酵素の働きをいつ止めるか)よって主に3種類に分けられます。
不発酵茶(緑茶)
収穫した茶葉を蒸す、炒るなどの加熱によって最初に酸化酵素を失活させて製造するお茶です。一般的に「緑茶」と呼ばれます。
半発酵茶(烏龍茶)
酸化酵素をある程度活用して製造するお茶です。不発酵茶と発酵茶の両方の性質を備えた特別な風味を持ちます。一般的に「烏龍茶」と呼ばれます。
発酵茶(紅茶)
酸化酵素の働きを最大限に活用して製造したお茶です。十分に発酵したところで加熱して酵素を失活させ、乾燥させます。一般的に「紅茶」と呼ばれます。
加熱処理による分類
日本で製造されている不発酵茶(緑茶)は、加熱処理の方法によって日本式の「蒸し製」と中国式の「釜炒り製」に分けられます。
蒸し製(日本式)
江戸時代中期に永谷宗円が開発した製法です。蒸気で蒸して、酵素を失活させるとともに青臭や悪臭を除去します。
蒸し製の不発酵茶(緑茶)には以下のような種類があります。
煎茶:ご自宅等で一般的に飲まれるお茶。
玉露:20日程度日光を遮ることで、うま味を増し、渋味を抑えて育てた高級茶。
かぶせ茶:1週間程度日光を遮って育てたお茶。玉露と煎茶の中間的な味わい。
蒸し製玉緑茶:茶の形状を整える精揉を省略して勾玉状にしたお茶。さっぱりとした味。
碾茶:玉露と同様に栽培し、揉まずに乾燥させたお茶。茶臼で挽いて抹茶となる。
番茶:芽が伸びて硬くなった茶や古茶、茎等を原料として製造されたお茶。
焙じ茶:番茶や煎茶を強火で炒って作ったお茶。香ばしい香りと味が特徴。
玄米茶:番茶や煎茶に高圧で炒った米(玄米等)を混ぜたお茶。
釜炒り製(中国式)
中国式製法に由来するもので、釜の熱を利用して酸化酵素を失活させます。
釜炒り製の不発酵茶(緑茶)には以下があります。
釜炒り製玉緑茶:釜で炒ってから製造されたお茶。勾玉状で、香ばしい釜香が特徴。佐賀・長崎を主生産地とする嬉野製と、宮崎・熊本の山間部で生産される青柳製が有名。
最後に私が開催している煎茶道教室のご紹介です。日本橋・人形町で 黄檗売茶流の煎茶道教室を開催しています。煎茶道だけでなく、日本茶インストラクターの知識を生かしたワークショップも開催しますので、是非遊びにきてください。
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