ペース配分間違えた話
追い込まれると、人って何とかするものだったりする。
感染症で自分以外が倒れた職場で、やらざるを得ないからみんなの分膨大な仕事をこなすとか。
急な出費で家賃も払えない可能性が出てきたから、寝る間も惜しんで日雇いバイトを掛け持つとか。
案外何とかなるし、必要に迫られると効率も上がったりして。
虚弱体質でよく寝込む私だが、冠婚葬祭でバタバタした時なんかはなんだかんだと四六時中動けていたし、普段気合いが足りないだけでは? と自己嫌悪に陥った結果、「どうしてもやらなきゃならない環境を作ればしんどくても何とかなるんじゃないか」という仮定の元、敢えて人手が足りない職場を選んだことがあった。
結果、体が持たなかった。
考えてみれば当然で、全力疾走でマラソンに挑んだようなものだ。そんなもの、すぐ失速するに決まっている。
始める前に気づけという話だが、火事場の馬鹿力は火事場だから発現するものである。
締切や試験のギリギリになって必死に対策しながら「どうしてあの時やらなかったんだ!」と思うのも似た状況かもしれない。
「あの時」にやったとしても、追い込まれた今ほどの集中力をもって進めることは出来なかっただろう。費やす時間だけでいえば、もっと要したかもしれない。
けれど、「あの時」からやっていれば、今手元にこの課題は無いのだ。
どちらの問題にも言えることは、無理は程々に、ということ。
今の自分が無理をすることも、後の自分が無理をすることもないように、これからはできるだけ調整していけたらいいなと思う。