DIY03 外作業椅子
こんにちは、ツグミ工芸舎のソイです。
椅子には身体を休めるためのもの、机に向かってデスクワークするためのもの、鑑賞用のものなどいろいろありますが、DIYシリーズ3つ目は外作業のときに使いたい低いスツールです。
こちらのスツールは修理しながら、かれこれ8年程使っています。薪でお湯を沸かすとき、薪を切るとき、畑の作業など、軽くて丈夫で外作業に丁度いい座るための道具です。
普通の高さの椅子では地面に置いたものを何度も取ることがたいへんですし、しゃがんでの作業は疲れますので、。これよりもう少し高いものも作って見ましたが、自分にはこの高さ25cmが丁度いい高さでした。
座面はペーパーコードでとても丈夫です。板の座面に比べて座り心地よく、長く作業できます。今回は木の加工と座面の編み方もご紹介いたします。
地元の製材所で薪用に安く購入した材の中に3cm厚のタモ材がありましたのでこれを使います。
脚は28×28×250×4本
その他の材料は
18×18×380×4本
18×18×250×4本
以上です。(単位ミリ)
今回の組み手はこれまでの凹と凹の組み手ではなく、10mmの丸い穴を脚材に開け、そこに丸いほぞを差し込む仕様です。ですのでドリルが必要になります。また、すべての材料を丸く円柱形にしますのでカンナを使います。
脚材の上から25mmと125mmのところに短い材のほぞ穴、上から35mmと135mmのところに長い材のほぞ穴をあけます。
ほぞ穴は外側から内側にあけます。ボール盤があればいいのですが、ない場合は垂直にあけるために鏡を置いて、正面からだけでなく、横から見たときも垂直になっているようにします。
カンナを右手に持ち、棒の端を左手に持って回しながらカンナをかけます。
逆目になるところはカンナを逆さまに持って押して削ります。正円になってなくても大丈夫です。脚の材は下が少し細くなるように削りました。
脚の太さが28mmで、ほぞが5mmでるようにしますのでほぞの長さは28+5=33mm 毛引きを33mmにして材を回しながら線を引きます。
小刀で直径10mmになるように削ります。このとき、中心がずれないように×が真ん中にくるように削ります。すべてのほぞができたら組み立てます。
あとで、座面を編み直したり、たるみをとったり、壊れた部材を交換できるようにするため、接着剤は使いません。最後にクルミオイルなどを塗って、骨組は完成です。
ここからペーパーコードの張り方です。
コードを16m用意し、13mと3mに切りわけます。
ペーパーコードが太いので半分に裂くきます。布に水を含ませてコードを引きながら湿らせます。もし、あれば水ではなくて柿渋で湿らすとコードの色が濃くなり、強度も増します。
先ずは、横にコードを張ります。
釘を打つときはほぞが折れないように材の下に当て木をして打ちます。
コードをぐるぐる巻いていきます。コードとコードの間隔は1mmほど。最後まで巻いたら、端は脚にくくりつけておきます。
横のコードを2本下、2本上になるように通します。これをを繰り返します。
裏はずらさずに2本毎に上下反転で通し、市松模様にします。
コードが足りなくなったら、両端を先を細くして結びます。結び目が座面裏にくるように長さを調節してください。
この繰り返しで最後まで編んだら、先を釘でとめます。
奥はこれまで使っていたもの、今回の製作でも使いました。奥行きが少し狭く感じたので今回は2cmほど広くしました。
使い込んで木の色が濃くなり、座面が自分のお尻の形を記憶するともう手放せない道具になります。
いかがだったでしょうか?
まだまだ暑い日が続きそうですが、秋になって外作業がやり易くなってくると自分の身体にちょうどいい高さの椅子があると作業が捗ります。
自分で作ったものは修理もできるので一生モノです。ときどきオイルを塗って手入れし、長く使ってください。もし、廃棄することになったとしても、すべて自然素材でできていますので環境を汚しません。
暮らしのなかに手作りのモノが増えてくると風景も気持ちも落ち着きます。
木工品だけでなく花や野菜、草履など食べるものや飾るもの、履き物まで少しずつ増やしていきたいですね。
また、何か田舎暮らしにあう木工品のDIY記事書きたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございます。