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シルバー素材のジュエリー選びで思うこと。

若い頃は、シルバージュエリーが大好きでした。
自分が今、ゴールドやダイヤモンドがついたキラキラしたジュエリーを作ったり身に着けたりしているのは、結構、不思議で想像できなかったことです。

そして、今回、シルバー素材のリングをつくっています。
シルバーを使うことで、ボリューム感や質感は維持しつつ、少し手の出しやすい価格帯のジュエリーを用意しようと考えています。

200903【パールフォークSVリング】

シルバーでつくる利点はたくさんあるのですが、素材にデザインを左右されないところが良いと感じています。材料代を気にして、細くしたり軽くしたりデザインを変える心配が少ないということです。その代わり、デザインがよくないと全くもって魅力を感じてもらえないところが作り手として、かなり怖い部分です。(大丈夫か、私・・・。)

シルバーは、変色することで敬遠される人も多いのですが、黒くなっても簡単にふいて磨けば、直ぐに美しく戻ります。磨いて大切に使うことで、愛着もわいて大切なものになっていきます。

また、その変色をあえて計算に入れてデザインしているブランドさんもあります。ジョージジェンセンの昔のデザインやインディアンジュエリーなどは、立体感や独特のいぶした雰囲気がとっても素敵ですよね。

最近は、変色を避けたりシルバーにゴールドの色味を付けたりするために、コーティングやメッキをしているジュエリーも多いのですが、逆に時が経つとメッキは取れ、変色にすることも珍しくありません。もとに戻すには新品仕上げの加工に出さなくてはならず、サステナビリティの観点から考えても、私はコーティングやメッキはあまり好みではありません。

シルバーでも、ある程度、自分でお手入れできて、一生つかえて受け継がれるジュエリーを選んで欲しいな、と思います。そういうジュエリーをつくりたいと願っています。

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