いつからだろう。水を買うようになったのは。

京大卒元メガバンカーの総一郎です。


我が家にはウォーターサーバーが有る。

まだ家族３人で住んでいた時、娘のミルクを作ることがあれば、すぐに赤ん坊でも安心して飲める水やお湯が出た方が便利だからと言う理由で購入した。

僕はそもそも東京の水道水は飲めると思ってグビグビ飲んでいた方なので購入には抵抗が有ったが、

それ以来便利なので引き続き使用している。

ウォーターサーバーは、子どもが火傷をしないようにいたずら防止機能がついているし、一度に大量には出てこない。

なので一気にグビグビいきたいときや、薬を飲むとき等、わざわざウォーターサーバーから水を汲むのは煩わしい。

だからこの前水道水をグビグビ飲んで、

「別に全然美味しいじゃん」と思ったと同時に、

「あぁやっぱり踊らされてるなぁ」と思った。

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▼いつからだろう。水を買うようになったのは。
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日本の水道水は飲める。

僕がこどもの頃は夏の暑い日に外で運動をした後は水道水をグビグビ飲んでいた。

今のこどもたちはどうなのだろうか。

水道水が飲めるのが当たり前だと思っていた当時はコンビニで水が売っているのは不思議だった。

なぜタダで飲めるものをわざわざペットボトルに詰めて売っているのかと。

そして海外に行ってシャワーや水道の水が口に入った時にそのマズさに驚いたものだ。

日本の水道水が飲めるのはなんて幸せなことなのだろう、と感謝した。


いつからだろう。

ペットボトルで水を買うようになったのは。

僕は単純に、甘い飲み物より水やお茶が飲みたくなったという自分の嗜好の変化ゆえだと思っていた。


いつからだろう。

ホテルの蛇口に「飲料用」なんて記載がわざわざされるようになったのは。

僕は単純に、訪日外国人が増えたから、外国人向けの表記が充実しただけだと思っていた。


事実そうかもしれない。

が、あるいは違うかもしれない。


僕の記憶では、ペットボトルがクシャクシャと小さくなって木になる、阿部寛さんが出演していた「いろはす」がCMで流れ出してからだと思う。

「いろはす」のCM以来、急激に「あえてわざわざペットボトルの水を買って飲んでるやつカッコイイ」的な風潮が強くなった気がする。

今でいう、「あえて水ではなく炭酸水をペットボトルで買ってるやつは通」みたいな感じで。


「あえてわざわざペットボトルの水を買って飲んでるやつカッコイイ」時代が到来したせいで逆に、水道水をグビグビ飲んでいると、「え？ケチケチせずにペットボトル買えば良いじゃん」みたいな空気が流れているような気がしなくもなくもなくない。


サンタクロースは赤いというのも、

全身の肌を区分けし、髪の毛の生えている肌はシャンプーで、首より上は洗顔フォームで、首より下はボディーソープで、髪はシャンプーとリンスとトリートメントでという雰囲気になっているのも、

「漢は黙って固形石鹸」ではなくてメンズ用のスキンケア商品や化粧品がここまで市民権を得ているのも、

タダで飲める水道水ではなくてペットボトルの水をとなっているのも、


全部、メーカーや広告会社のマーケティング戦略の賜物（たまもの）だ。

マーケティングの罠かもしれない。


日本の水道水は水道法に基づく、飲用し続けても健康上問題がないよう厳しく定められた「水質基準」に適合することが求められているそうだ。


本当は大丈夫、水道水をグビグビ飲んでも。


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