小さな美術館
私が生まれ育った有田皿山の目の前にある、今は無人のJR上有田駅。強い愛着と思い入れから同志とまちづくり活動を始めて、歌碑を作って、駅舎にカフェを作って、イベントをやって…。そして駅の観光トイレが待望の水洗化新設へ。今回はそこで飾られる陶板4作品を制作し、町に寄贈しました。
まるで小さな美術館のようで、トイレの存在を忘れてしまいそうです(笑)
男性側には「初夏の夕映え〜有田情景〜」が、
女性側には「桜の咲く頃〜上有田駅の春〜」が飾られています。
ピクトグラムを陶板でという町からの依頼にいつも以上に気合い入れ、精魂込めてこだわり抜きました。有田の風景を題材し、制作に3ヶ月、構想に半年、思い入れが50数年…。松尾町長さん、町議や町役場の皆さん、JR九州さん、そして仲間や地域の皆さんと、長い間動いてきた末にやっと実現した新設の観光トイレは、2022年1月、その壁面にお披露目します!
この度、各メディアの皆さんを前にしての立派な贈呈式まで開いて頂き、ありがたいやら恐縮するやら。でも名誉な事で、今日までの道のりや想いを振り返ると感無量です。この陶板を通じて、上有田駅や有田の町並み、そして作家辻 聡彦を話題にしてもらえたら幸いです。
なにより、愛するこの駅が、生まれ育ったこの町が、広く長く愛される場所として、また昔のように多くの人で賑わいますよう願ってます。
辻 聡彦