手のひらにのる小さな世界　－緒方周子ミニチュアコレクション展－

只ただ小さい物に惹かれ、ひとつひとつ集まて５０年になります。手のひらにのせて見ると、作り手の方々の作品への思い入れが伝わってきます。是非ゆっくりと、情熱と技術の素晴らしさを見て楽しんでください。

たなごころ文華堂／緒方周子

　この度、聡窯では「手のひらにのる小さな世界」と題した～緒方周子ミニチュアコレクション展～を開催します。緒方周子氏は、有田で数年間ロクロや絵付けの技を習得された後、ご自宅の福岡県筑後市に工房を構え作陶の傍ら、趣味である様々な素材のミニチャの収集を国内外から。時には全国の作家との交友の中でオーダーメイド発注されるなど５０年に渡り収集。
ご自宅に設けた展示場で季節やテーマごとに企画を変えながら、多くの方々に観覧開放されてきました。各方面からの評判で遠方からの観覧者や何度も訪れる方も多く、今や筑後の隠れた人気スポットにもなっていましたが、２０２３年７月末日に多くのファンに惜しまれつつ、閉館を迎える事になりました。

　今回、緒方氏が陶技を学び、多くの恩師や友人との一期一会があった、大変縁深い陶磁器の里「有田」で展覧会が開催できますこと、主催者として、また友人としても大変感慨深く、嬉しく思います。本展では、緒方氏の莫大なコレクションの一部ではありますが、収集品の中で特にご覧いただきたいと厳選しました貴重な作品の数々をお借りし、広く公開。３カ月半に及ぶ長期開催となっております。手のひらにのる小さなミニチュアの世界を、どうぞお楽しみください。

「手のひらにのる小さな世界」企画主催／聡窯　辻󠄀　聡彦

【緒方周子／おがたちかこ】
1950年　　沖縄県沖縄市（旧コザ市）生まれ
1970年頃　ミニチュアの収集を始める
1988年　　佐賀県立有田窯業大学校　ロクロ研修課修了
1989年　　佐賀県立有田窯業大学校　下絵付研修課修了
1990年　　井上萬二（重要無形文化財保持者）窯にてロクロを師事
1990年　　円田義行（伝統工芸士）工房にて下絵付を師事
1991年　　福岡県筑後市自宅に「陶工房」を開窯
2013年　　福岡県筑後市自宅に「たなごころ文華堂」を開く
2014年　　緒方周子ミニチュアコレクション展を筑後市で開催
　　　　　　　（3月1日～9日　サザンクス筑後ギャラリーにて）