ヒーローになりたかった少年の唄2021㉖
独裁者
独裁者(どくさいしゃ)とは、絶対的権力を行使する支配者。 通常、支配者と非支配者の身分は基本的に同一である。 独裁者により支配される体制を独裁制と呼ぶ。
(Wikipediaより抜粋)
大事な所をもう一度書こう。
支配者と非支配者の身分は基本的に同一である。
皆さんは「独裁者」という言葉にどんなイメージを持っているだろう。
ヒトラーやポル・ポトなどから虐殺、拷問、軍事などのキーワードを思い浮かべる人が多いかもしれない。
古くから世界の歴史上には「独裁者」がしこたま出現し、それぞれ違った独自の理念の元に、独裁国家を作っては、独裁政権が独裁政治を執り行ってきた。
振り返るとそこにはたいてい死体の山が累々と横たわっており、戦争、内戦、ゲリラ、経済破綻、亡命、移民、革命、陰謀などが渦巻いている。
恐ろしい話だ。
しかし日本もかつてはそういう国であったのだ。
江戸時代などは徳川幕府の独裁であったわけだが、そんな独裁政権時代が、日本の「天下泰平」の時代として知られていることは面白い話だ。
また、今でも日本のすぐ近くの国に独裁者が何人かいる。
国や元首の名前を言わなくても皆知っているだろう。
支配者と非支配者の身分はWikipediaの文章では基本的に同じはずだが、さて、お隣の国々の支配者たちは果たして非支配者と同じ身分であるような振る舞いをしているだろうか?
その前に、歴史に名だたる独裁者の中に、非支配者と身分が同じだとハッキリわかるような人物が何人いるだろうか。
もちろん、素晴らしい志の革命家や、英雄として称えられた独裁者もたくさんいる。
しかし、そういう人たちはだいたい世界の裏政府に逆らったカドで悪者にされ殺されたり黙らされたりしてきた。
例えばチェ・ゲバラやサダム・フセインなんかのように。
民衆と一緒に戦場に出て武勲を上げるような英雄的独裁者というのもたくさんいて、織田信長だって豊臣秀吉だって言ってみればそんな感じではあったはずだが、しかし、そういう人物が民衆と同じ身分だったというのは、ハッキリ言って有り得ない。
一揆などの内戦が起こる最大の原因は、独裁者が民衆とは違う高い身分にいて、苦しい生活をしている民衆に不満がたまることであり、民衆と同じ身分に身を置き、民衆が苦しんでいる時には同じ苦しみを味わってくれるような独裁者であれば、一揆も起こらないだろう。
お隣の国々にそういうことが起こらないように願っている。
「基本的に」という文言がこの説明のキモなのかもしれないが「支配者は基本的に民衆とは身分が違っていて、基本的でない場合には身分が同じこともありえる」ってくらいじゃないと、あまりに整合性がつかないんじゃないか?
全てはDSの作戦の一環なのだという声もある。
まぁ少なくとも、我々日本人にとって「独裁者」というのは、雲の上から民衆に指図をして、強権的に人々から搾取をする忌むべき存在であって、そんなものに支配されるのはマッピラゴメンだというのが普通だと思う。
僕ももちろんずっとそう思っていた。
しかし、いよいよ世界全体が昔の体制では立ち行かなくなってきた。
コロナの話だけでなく、軍事、金融、エネルギー、インテリジェンスetc......
あらゆる分野が、通常営業ではない時代になっている。
そして、それは一過性のものでは決してなく、この先何らかの手を打たねば、いつまでも続く基本的な大問題なのだ。
それは、今まで泥沼の底に隠れて見えなかった部分に光が当たりだしたということだ。
時間の経過とともに、泥水はどんどん減り、今まで見えなかったヤバい部分がみんなに見えてくる。
資本主義の幻想も、共産主義の幻想も全て棄てて、新しい体制を作らなければ、この先世界全体が闇のカオスに陥ってしまうかもしれない分水嶺に今僕らは立っているのだ。
こんな時代を変えるために必要なのは、実は「ホンモノの独裁者」なのではないかと最近は思うようになってきた。
日本の国民に不公平がないようにキチンと気を使い、それと同時に他国にもちゃんと敬意を払い、自分の損得抜きな頭のいい経済政策を打ち、諸外国からの攻撃には絶対負けない軍事力や政治力も持ち、お金がしこたまあって、最新情報や最新科学技術にも長けた、それでいて僕らと身分の同じ人。
こんな人物がもし日本を独裁してくれたら、日本はきっと救われるし、独裁政権を国民は皆歓迎するはずだ。
独裁体制そのものが悪いのではなくて、今までにはろくな「独裁者」がいなかったというのが、実際のところなのかもしれない。
釈迦やキリストのような存在がもしいたとして、そんな存在になら、日本が独裁されても僕は文句を言わないだろう。
そういう人物は、不当に僕の自由を奪ったり、不当に僕を責めたり、不当に僕から搾取したりはしないはずだからだ。
この前の選挙を見ていて、真の独裁者になりうる人物がいたかというと、残念ながらそれはまだいなさそうだった。
理想論すぎて「そんな奴どこにもいるかいっ!!」と突っ込まれそうだが、この先本当に日本をちゃんとしたかったら、絶対にそういう人物が必要だと思う。
色々な宗教の預言の中に、「最末法の世に救世主が現れる」というものがある。
個人的にはその「時」というのがほんとうに近づいている気がしている。
近いうちに釈迦やキリストのような、神がかって精神性の高い人物が、世界中に何人も登場する予感がする。
そして、その人たちはそれぞれの国や地域を支配するだろう。
力ではなく、民意によって。
その人たちはきっと、僕らと身分が同じだと言うだろう。
そして独裁者同士は喧嘩をせず、仲良くこの地球の国々を治めるに違いない。
その人たちが世界をすべて独裁し終えた時、地上に天国は現れるはずだ。
悪者たちは、もしそうなった時、彼らに世界を独裁させないよう「独裁者」というイメージをわざとネガティブなものに見せかけているのかもしれない。
だが、騙されてはいけない。
本当に精神性の高い人間たちが、地球全ての「独裁者」になった瞬間に、この二元性の幻想ゲームはGAME OVERとなり、地球そのものが天国となる可能性が一番高いのだ。