ある意味、恩人。
私はひとりっ子で育ったけれど、母方のいとこ3兄妹とよく過ごした。
特に、1番下のいとこは5歳下の唯一の女の子とは一緒に遊ぶことが多かった。
おじおばが働いていたから、祖父母の家でもあるうちから幼稚園や小学校に通っていたためもある。
私が中学生、いとこが小学生の頃。
国語を教えていた。
その頃の私は、教えるのが下手だった。
いや、友達に聞かれれば丁寧に説明してたな。
身内だからと、遠慮なしにきつい言葉も使ってしまったのかも。
いとこは泣きながら「さっちゃんには絶対教わらない!」と言っていた。
当時の私の将来の夢は、学校の先生。
祖母が学校の先生だったのと勉強が好きだったから、学校の先生になろうと思ったのだけど…。
いとこに泣かれ、また自分の人への好き嫌いに気づき、「えこひいきする先生はダメ!」と次第に夢はあきらめた。
今考えてみても、学校の先生のように大人数相手に教えるのは向いてないなと思う。
自分が教える立場だとしても、気の合う人同士、少人数で和気あいあいやりたいタイプなんだと思う。
そういう意味で、いとこは恩人だ。
彼女は今、立派に自分の美容室をオープンして忙しくしている。
あの頃のように、私が姉貴分として引き連れて遊ぶことはないけど、いとこにいつ会ってもふっと素の自分が出る。
同じ釜の飯というか、幼馴染というか。
同じ祖母が面倒をみてくれた時間が他のいとこより長いのもあって、波長が合いやすいのかな。
ひとりっ子の私にお姉ちゃんを体験させてくれ、いつでもあたたかく迎えてくれるいとこ。
また帰ったときね〜。
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