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実は多様な「スタイリスト」の役割とキャリア

SOÉJUのサブスクリプション型スタイリングサービスには、複数のスタイリストが在籍しています。しかしひとくちに「スタイリスト」といっても、その経歴は多種多様です。テレビや雑誌のスタイリストを経てきた人やバイヤーやショップスタッフからキャリアをはじめた人、オンラインサービスでスタイリストとして働いていた方も。そして所属スタイリストのみなさんが口を揃えて言うのは、それぞれ求められるスキルや働き方、身に付く能力が異なるということ。

そこで今回は、撮影現場のスタイリストからレンタルサービスを経て現在はSOÉJUスタイリストとして活躍する岩崎さんにそれぞれの働き方の違いについて伺いました。

※当記事で扱われているサブスクリプション型スタイリングサービスはご提供を停止しております。(2024.1.11現在)

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現場スタイリストからのキャリアチェンジは子育てがきっかけだった

「スタイリスト」と聞いたとき、多くの人がイメージするのは雑誌やTVの撮影現場で働く姿だと思います。私も幼少期からそんなスタイリストの仕事に憧れ、15年以上撮影現場のスタイリストとして働いていました。現場スタイリストの仕事は体力勝負。時間も不規則で現場にいないと成り立たない仕事です。私の場合ロケなども多く、長いと10日近く家を空ける事も少なくありませんでした。

憧れの職業に就き仕事にもやりがいを感じていましたが、キャリアチェンジのきっかけになったのは子供が生まれた事でした。生まれるまでは出産後も撮影現場のスタイリストを続けようと思っていましたが、実際に子育てが始まると気持ちに変化があり、自分で思っていたよりもすっぱりとキャリアチェンジに踏み切る事が出来ました。

出産などライフステージの変化は働き方を見直すきっかけになる方が多いかと思いますが、それは撮影現場のスタイリストも例外ではありません。職業柄どうしても家を不在にすることが多くなるため、私のように廃業する人も中にはいます。実際私の周りでは、同じように撮影現場のスタイリストを離れる人は少なくありませんでした。専業主婦になったり、リースショップを始める人などキャリアシェンジの方法は様々ですが、私が次に選んだのはファッションレンタルサービスでのスタイリストでした。

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キャリアチェンジして大変だったのは、「現場スタイリスト以外の事を何も知らない」と感じたこと。同じ洋服を扱っていても“アパレル”の事を知っているわけではなかった、と気付きました。それまでパソコンを使う機会も少なく「エクセルとは...?」というところからのスタートでした。

「今ある物」の中での対応力が求められるレンタルサービスのスタイリング

ファッションレンタルサービスでは、スタイリストがセレクトした服を1人当たり毎週3〜6着お客様にお届けしていました。スタイリスト目線で見ると、ファッションレンタルサービスの大きな特徴は、自社の持っている在庫の中でいかにお客様の希望にフィットさせたスタイリングを提案出来るかどうか。希望通りの在庫が手配出来る時は良いのですが、思うように在庫を手配出来ない事も少なくなく、そういった時の対応力が求められました。

キャリアチェンジで慣れない事もありましたが、いざスタイリングを組むとなるとこれまでの撮影現場での経験が役に立ちました。例えば、雑誌やテレビの現場でのスタイリングは事前にモデルさんのプロフィール情報だけを見てスタイリングを用意する事も少なくありません。なので、身長を聞いたら「スカート丈○○センチでこの位の着丈になる」というのが、ぱっと数字で頭に出てくるんです。

また、レンタルサービスなので基本的には”洋服”の提案がメインになるというのも、特徴のひとつだと思います。撮影現場でのスタイリングは洋服だけではなくトータルコーディネートで提案するため、小物で印象を変えることもできました。そこでレンタルサービスのスタイリングをする際も提案がマンネリ化しそうになる時は、メッセージでシューズや小物の合わせ方をお伝えする事もありました。そういった小物の提案は、現在のSOÉJUでのスタイリングにも生きている部分かと思います。

一方レンタルサービスのスタイリングでは、お客様と直接お会いする事はありませんでした。なので、希望条件やいただくメッセージの様子からお客様をイメージして、何がフィットするのかを考えてご提案していました。

このキャリアチェンジをきっかけに、完全リモートでスタイリストとして働くことが叶いましたが、様々な方にスタイリングをしているうちにもっとお客様の事を深く知りたいと思うようになりました。そこで、お客様に会ってからオンラインでスタイリングするというSOÉJUで、スタイリストとしての次のキャリアをスタートさせました。

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これまでの経験を最大限に生かしSOÉJUでのオンラインスタイリングへ

SOÉJUのオンラインスタイリングの特徴は、自社の在庫に縛られることなく膨大なオンラインストアの中から、お客様にフィットしたアイテムを選んで提案するところだと思います。レンタルサービスに求められる能力は今ある物の中からうまくマッチさせる対応力ですが、SOÉJUの場合はお客様の希望にあうスタイリングを提案するための発想力と自ら探しにいく力です。

提案したいイメージを固めてからそれを表現出来るアイテムを探すという流れは、撮影現場のスタイリストをしていた時の感覚に近いなと思います。お客様のご希望を伺ってイメージを作り、これまでの経験をもとにアイデアを出しスタイリングを作る流れは、撮影現場での経験が生きているように感じます。さらにSOÉJUの場合、オンラインスタイリングサービスをご利用いただく際は事前のカウンセリングで直接お話をするので、お客様をきちんと知っている分イメージも固まりやすく、この方法でもあまり迷う事なく提案が出来ています。

沢山の選択肢の中から選ぶのは大変な部分もありますが、その分じっくり1人1人のお客様について考える事が出来るなと感じています。また、シューズ・バック・アクセサリーといったトータルで提案出来るのも特徴のひとつですね。

お客様からいただく評価やリアクションも次の提案への活力になっています。特にサービス利用前にお会いしている分、利用いただく中で印象が変わっている様子が見れるととても嬉しくやり甲斐になっています。

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オンラインの台頭で変わったこと、変わらないこと

SOÉJUのスタイリングサービスは開始前に対面かZoomで直接お客様とお話しし、イメージやお悩みを伺います。だからこそアンケートでとれる情報だけではなく、その方がもつ雰囲気を知った上で提案することができます。

最近はZoomを使ったオンラインカウンセリングを希望される方も多いのですが、ご自宅からつないでいただければお客様のクローゼットを見せていただけるので、お手持ちの現状とお悩みをきちんと把握した上で提案が出来るようになります。手持ちの服をすぐに見せていただけるのは、オンラインならではのよさですね。

対面でもオンラインでも、パーソナルスタイリストとしてスタイリングをご提案する時は、素材感や細部のディテールを良く確認することを大事にしています。お客様にご提案したい品質の素材なのか、縫い目はきれいに縫製されているのかまで、よく見るようにしています。

もしかしたらそこまで気にならない部分かも...と思う事もあるのですが、例えばトップスなら裾の縫い幅や処理の仕方などちょっとした違いが着回しやすさに影響したり、スタイリングの印象を左右する事もあると思うんです。自分でも時々細かいなと思う事もありますが、そこは現場でスタイリングしていた時から変わらない私のこだわりです。

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ちゃんとお客様が着ているイメージが湧くかどうかも大切です。SOÉJUでは事前にお客様のことを深く知ることが出来るので、より細かい部分までイメージをすることが出来ています。直接お話を聞いたりご試着の様子を見ることで、お会いする前に想定していたお客様のイメージよりも提案の幅が広がることも。そんな風にカウンセリングでお客様から頂いた情報を活かして、提案した物が着て終わりにならないよう、その方のワードローブにとって良い物かどうかまでイメージしてから提案するようにしています。

SOÉJUのスタイリストとしての仕事は、ファーストキャリアの撮影現場のスタイリストとしての経験とセカンドキャリアのファッションレンタルサービスでの経験をいいところ取りしてミックスしているような感覚です。
撮影現場スタイリスト経験で培った感覚的な部分とお客様のニーズに合わせた対応力を活かして、これからもお客様に寄り添いながら魅力を引き出せるスタイリストでありたいなと思っています。

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