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「青春18x2 君へと続く道」の感想とチケット当たらないことへの感嘆

(映画のネタバレはしません。)

2年前の昨日が30周年コンサートを見に名古屋へ行った日、ということをiPhone の Suggest が教えてくれた。
幸運にも、あのあと日産スタジアム公演も当選したが(この贅沢が今回の落選地獄を誘発しているのだろうか)、確かそれは6月だったので、最後にライブに行ってからおよそ2年が経ってしまった。

miss you ホールツアーでは、残念ながらチケット"を"用意されなかったので、昨年8月から半年以上、無味乾燥な生活を送っていた(←大袈裟)。
各会場のキャパシティを考えれば、悔しいけど諦めはついた。

やっと希望をもてたのは、アリーナツアー開催決定のメールが届いたとき。
アリーナならさすがに当たるっしょ、楽観的だったこの時の僕は、後に苛酷な現実を叩きつけられるとは知る由もなかった。

アリーナツアーの当落結果はというと

4月23日の当落発表は、(珍しく)外食をしていたので、騒がしいテーブルの端っこでチケットボードのマイページを夢中になってリロードしていた。
18時から5分くらい過ぎて、緑色の枠が灰色に変わるのを確認した。最悪の気分。

ホールもアリーナも両方当選する人がいて、ホールにもアリーナにも行けない人もいる、ほんとに神様意地悪だよ。
ファンクラブ先行ですでにチケットを手に入れているにも関わらず、また、平気で一般抽選に申し込むあなた、まじで何なんですか? 
駅のトイレとか、公園のベンチの横とかに放置されたゴミを見つけるたび、人道に外れた行為をするこういう奴らにチケットが行き届かないような、きちんと整備された世の中になっているよなあ!?って、やり場のない怒りをせめてゴミに向かって吐き出している。

どこの誰かも知らん人の当選!やったぜ!ツイートを1ミリも祝福できない。
そういう寛大な心を僕は持ち合わせていないということを、今回気付かされた。
ホールツアーから落選しかしていない人の悲痛のツイートを見ると、心の底から安心する。

ごめんなさい。
これが、本音。

「青春18x2 君へと続く道」、僕はこういう映画が大好きである

一昨日5月3日金曜日、朝9時30分上映の「青春18x2 君へと続く道」を鑑賞した。
早起きは苦手だが、新曲「記憶の旅人」を早く聴きたかったのでこの時間を選んだ。もちろん、その日の0時に配信が始まることは知っていたが、新曲を初めて聴くんだったら映画館の音響の方がいい。曲との初対面にはいつも慎重になる。

記事の冒頭でネタバレをしないと宣言してしまったので、映画の内容については一言だけ:
電車内のシーンで2人が聴いていたのは「いつの日にか二人で」、というのが(今のところの)僕の解答。答え合わせをしたくてパンフレットを買ってみたけれど、答えは書いていないと書いてあった。

映画を観て、一人旅は他人の存在を芯から感じる特別な体験であると改めて思った。これは仲間といく旅行にはない感触だと思う。仲間がいると、環境と自分たちを断絶するバリアを張ってしまい、むしろ他人に対して興味がいかなくなる気がするからだ。

この映画のように、登場人物が次から次へと入れ替わる。これほどまでにしきりなく出会いと別れが繰り返される経験は、旅以外にあるだろうか。長野で交換した LINE のトーク画面もこの先まったく使われず廃墟になってしまうことが目に見えて切ない。
この映画に春休みの広島一人旅の記憶、旅行後の虚無感が重なって、今、余韻に浸っているところです。

一番感情が動いたのは、エンドロール。
「記憶の旅人」の歌詞が映画に寄り添いすぎていて、言葉にならない感情に内臓を抉られたというのも理由の一つだが、それより、この曲の生演奏を聴くことができない未来を想像してしまい、その恐怖が込み上げてしまった。
アリーナの落選通知を見てからは、このまま落選が続いたら続いたで、悲劇の主人公を気取る哀れな自分を可愛がってあげよう、などと言ってどっかで当選をあきらめる自分がいた。
しかし、エンドロールの黒い画面が進むにつれてそんな余裕はなくなっていき、落選通知を一生受け取り続ける映像が思い浮かんでめちゃ怖くなった。
思い返すと、6分30秒間に歌詞とクレジットを同時に見ながら、演奏を聴いて、さらに怖い夢も見るというあり得ないハードスケジュールをこなしていたな。

新鮮な気持ちを失いたくないから、「記憶の旅人」はあまり聴き過ぎないようにしています。


5月10日、特別な日に当落発表。
お願いします。今度こそ、僕に "が" をください。
そして、昨年8月から毎日しんどい思いをしてきた(運命共同体の)皆さんに幸運が訪れることを祈っています。

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