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虐待よりも広く捉えた概念

「てめぇ、いい気になってんじゃねーぞ!」

週末のファミレスで、私の耳に届く。

男の子3人の5人家族。
30代半ばくらいの父親が
小学1年生か2年生くらいの
一番上のお兄ちゃんに向かって言い放つ。

何回も…。

どうやら注文したいメニューについて
父親が威圧しているようで
お兄ちゃんは泣いているようだった。

私の中の正義感なのか母性なのか
よく分からない感情が湧き上がる。

私の感情がかなり渦巻いた瞬間
そのお兄ちゃんが父親に向かって
「うるせ〜んだよ!」と怒鳴り返した。

ドリンクバーから戻った母親も
父親に「なに!どーしたの!もうやめて!」と
言い聞かせている。

お兄ちゃんの言葉遣いは悪かったけれど
父親に言われっぱなしじゃなくてホッとした。
母親も、父親を止めていてホッとした。

このまま家に帰っても
あのお兄ちゃんが父親に
威圧されないでほしいと願った。

もしもの時は、母親が全力で
お兄ちゃんを守ってあげて欲しいと願った。

マルトリートメント
(不適切な養育・関わり)という概念がある。

大人が子どもに対して
不適切な養育や関わりをすることを意味しており
明らかな児童虐待よりも広く捉えた概念だ。

「虐待」とは言い切れないが
今後、虐待に発展する危険性があるような
グレイゾーンも含まれる。

放っておかずに、早期に
対応することで深刻化を防ぐことにつながる。

あの父親が、お家では朗らかで
お兄ちゃんとも仲良しでいてほしいと祈った。

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