見出し画像

たしかに存在しているのに目には見えない

言葉とは、不思議なもので
たしかに存在しているのに目には見えない。

それは、まるで「信頼」にも似ていて
勝手に傷ついたり、救われたりする。

娘が、ほんの2歳の時
大きな怪我をした。

その日のうちに様々な人から
「自分を責めないでね。」という
優しい言葉が届いた。

優しくて、そして他人事の言葉だった。
不思議なくらい心に響かなかった。 

その日の夕方
同じように娘さんが怪我をした経験のある友人に
「みんな、自分を責めないでねって
言ってくれるんだけど
どうしても自分を責めちゃうんだよね」と話した。

すると、その友人は
「責めるよ!親なんだから!」と
静かに力強く返してくれた。

その言葉に、私は救われた。

優しい人たちの、正面からの優しい言葉は響かず
友人の静かで力強い言葉は
心の中の私に寄り添ってくれた気がした。

それは正しいとか間違いとかではなく
私が勝手に救われたのだ。

心とは不思議なもので
言葉や信頼と同じように
たしかに存在しているのに目には見えない。

そして勝手なのだ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?