
SECIモデルによるナレッジマネジメントを育成に活用してみる
後進は楽に成長できるべき
と、常々思っています。
「背中を見て成長しろ」
「私の育成方法は千尋の谷から突き落とすこと」
みたいな人がいますが、ナレッジマネジメントと組織の成功循環モデルへの冒涜だと思っています。
後進は、先人が積み上げてきたものを少ない労力で参照でき、身につけることができるべきです。
そうでないと組織である意味がありません。
そういうわけで、
以前の記事で、組織の成功循環モデルについて書きました。
その流れで、勉強会という文脈で、
今回はSECIモデルについて書きたいと思います。
SECIモデルとは?

SECI(セキ)モデルとは、
共同化(Socialization)
表出化(Externalization)
連結化(Combination)
内面化(Internalization)
から成る知識創造のプロセスです。
上記4つの工程を繰り返し行うことで、組織内の知識の創造を図ります。
さらに、SECIモデルを理解・実践する上で重要なキーワードに
暗黙知
形式知
というものがあります。
暗黙知
目に見える形では共有されていない知識
を指します。
社員個人が持っている仕事のノウハウなどがこれにあたり、ベテランが有していることが多いです。
形式知
文書や図などの形で表現され、共有されている知識
のことで、企業内で共有しているマニュアルなどがこれにあたります。
暗黙知を形式知にして共有し、形式知を参照して新たな暗黙知を創造する取り組みがSECIモデルです。
各プロセスの具体例
共同化(Socialization)
共通の体験を通じて暗黙知を移転させるプロセスです。
ミーティング、1on1、プロジェクト振り返り会などがこれにあたります。
同僚・後輩にうまく進めるコツを教えてみる
先輩・同僚の仕事の仕方を見てみる
表出化(Externalization)
個人の暗黙知を言語化しメンバーと共有するプロセスです。
勉強会などがこれにあたります。
モヤっとした考えを人に話してみる
自由な発想を積極的に出してみる
考えを絵や図にしてみる、概念を表現する言葉を見つける
連結化(Combination)
異なる形式知を組み合わせて新たな知を創出するプロセスです。
社内Wikiやドキュメント格納場所などがこれにあたります。
論理的に考えてみて分析する
体系化し知識として蓄積・共有する
内面化(Internalization)
新たに得た形式知を学習により体得するプロセスです。
実際のプロジェクトや課題がこれにあたります。
顧客に提案したり、仕事などに実践・応用してみて納得する
繰り返しやってみたり、よく考えたりしてより深い理解を得る
プロセスをサイクルさせる
これらのいずれかが欠けているとうまくSECIモデルが回らないので、
皆さんの環境と照らし合わせて、足りていないプロセスの実践をオススメします。
(僕の場合は勉強会の重要性を説くために、後付けでSECIモデルを持ってきた感じですが・・・)
SECIモデルを回すことで、手元のただの「データ」が「知恵」に昇華されていきます。
