新CPOに鍛 哲史が就任!SODAが抱える3つの課題とその解決策
いまSODAではIPOに向け、さまざまな職種でともに働く仲間を募集中だ。そこで今回、12月1日に入社したばかりの鍛さんにインタビューを実施。「SODAが抱える課題とその解決法」「一緒に働きたいと思えるのはどんな人?」などについて、お話をうかがった。
誰もが知るような「最大手フリマアプリ」から、ベンチャーのSODAへ
ー12月1日に入社されたばかりの鍛さんですが、前職は誰もが知るような最大手のフリマアプリだと伺いました。転職先としてSODAを選ばれた理由について伺えますか?
鍛:前職はかなり大きな企業で働いていてやりがいはありましたが、より自分のやりたいことを実現したり、多くのことを自身の手で動かしたかったんです。それは例えばプロダクトの話だけじゃなくて、デザインもそうだしエンジニアリングもそうだし。それにいままで僕が経験してこなかった“オフライン(実店舗)のビジネス”を持っていることにも惹かれました。
ー前職は人数的にはどのくらいの企業だったんですか?
鍛:1,500人くらいですね。
ーそれと比べるとSODAはかなり小規模ですね。
鍛:そうですね。前職はプロダクトチーム・開発チームが組織化されていて、マネジメントラインがしっかりしていたんですけど、SODAはPMが現状で数人しか居ないし、開発チームも実際に手を動かすのは30〜40人のレベルなので。いわば「スタートアップ」みたいなチーム構成なんです。だからこそ、かなりやりがいがあると思いますし、自分がやりたいことも全部できるんじゃないかなって思ってこの会社を選びました。
ーちなみに、元からSODA・スニダンはご存知でしたか?
鍛:スニダンは知ってました。業務でいろいろ調べる上で、サービスを使わせてもらってたみたいな感じです。僕自身が「C向けのサービス」に興味があったので、いろんなマーケットプレイスのアプリの一つとしてスニダンは触っていましたね。
ー外からスニダンを見ていた時の印象ってどうでしたか?
鍛:それに関しては2つあって。1つは「新品のスニーカーを売買するのが強い」というもの。もう1つが「メディアとしての記事が強い」というところです。やっぱりSEOでもスニダンの記事がトップにくることはかなり多かったりするし、他社のマーケットプレイスでここまでSEOに力を入れている会社は多くありません。そういった意味では、メディア機能によって外からユーザーを呼ぶことができている会社なんだなって思ってました。
ーなるほど。
鍛:あとは「リアル店舗があるところ」もとても魅力的です。YouTubeの紹介動画とかで見てましたし、原宿のお店にも行ったこともあります。だから今後は店舗についてもアップデートを考えていきたいと思ってますし、オンラインとオフラインを紐づける施策などもやっていきたいと考えてます。
ー他にはなにかありますか?
鍛:スニダンは「なにかをコレクションして、その価値が上がることに喜びを感じるコレクターの人たち」に支えられて大きくなってきたサービスな気がしていて。僕がやりたいことは、熱狂的な人たちが集まるマーケットプレイスをどう盛り上げていくか?ってことなんです。その観点で、僕自身もいろんなモノの収集癖みたいな気質があるんですよね。実家に帰るとフィギュアやおもちゃがいっぱいあったりしますし、ポケモンカードをはじめとするトレカもやってますし。だからそういったところで、いままでは「スニーカーに強いスニダン」だったけど、トレカやアパレルに対しても「それに熱狂する人たちが集まるコミュニティ」にもなり得ると思ってるんです。そこをSODAなら採りにいくチャンスがあるんじゃないかって。スニーカーだけではなく、より横のカテゴリーにももっと大きく伸ばしていきたいですね。
コンピューターサイエンス専門の大学に通いながら、ブロックチェーンの会社に参画
ーありがとうございます。では少し話を変えて、鍛さんのこれまでのご経歴について。学生時代から順に伺えますか?
鍛:僕は東京出身なんですけど、福島県の会津大学というところを卒業しました。コンピューターサイエンス専門の大学です。「入学したらコンピューターに関わることしかやらない」みたいな、専門的に学べるところに魅力を感じて入学しました。出身者にもけっこう優秀な方々が居るようなところで、エンジニア界隈ではわりと有名な学校です。
ーはじめて聞きました。そんな大学があるんですね。
鍛:最初は起業したかったんですけど、何名かのVCの方と話してもそこまでいい案が出なくて。それで大学3年か4年のとき、ある人が立ち上げたブロックチェーンの会社にほぼ創業のタイミングで参画することになりました。その時点で単位は取り終えてましたし、東京の実家に居ながらそこで働くみたいな感じで。大学には在籍してましたが、ちょうどインターンの時期で東京に居ることの方が多かったですしね。
ー大学を卒業後も、引き続きそちらの会社で働いてらしたんですか?
鍛:そうです。そのころには会社が会津大生をインターンで受け入れやすいように、会津若松に支社を立ち上げていて、僕はそこで支社長をやってました。その後、東京に戻るタイミングで日本事業のサービスの責任者としていろいろな企業や海外の銀行と仕事をしてましたね。その後色々とありまして、それで当時、大手フリマアプリの会社が立ち上げようとしていた子会社に誘ってもらって入社しました。
ーそこではどんなお仕事をされていたんですか?
鍛:多くの事業の立ち上げ、プロダクトマネジメントを5年くらいやった後に、親会社である大手フリマアプリの方に転籍しました。そこでもいろいろやってたんですけど、同時期に同僚がみんな卒業して起業したりスタートアップに転職したりしてたんで「自分もそっちの方が肌が合いそう」と思ってSODAに移った感じです。
ーありがとうございます。いま学生時代から前職までの勉強とお仕事について伺えたので、ここでプライベートなこともお聞きしたいです。スニダンで扱っているようなスニーカーや洋服はお好きですか?
鍛:スニーカーにどハマりしてるというより、ファッションが全体的に好きって感じですね。例えば「HUMAN MADE」や「Y-3」あたりのブランドをよく着ます。靴に関しては「NikeのAir Jordan 1がめちゃくちゃ好き!」とかじゃなくて、自分の着こなしに合ったモノを選ぶ感じ。だからNikeもあるしASICSもあるしNew Balanceもあるし。
ー靴や洋服は昔からお好きだったんですか?
鍛:いや、大学に入ったくらいからですかね。小中高は「親が買ってきたモノを着る」みたいな感じで、当時はパソコンとオンラインゲームをずっと触ってました。
ーさきほどの「実家にはフィギュアが〜」みたいなお話も、そういった流れですか?
鍛:そうです。なにかを集めるのが好きで、例えばトレカも「ポケモンカード」だけじゃなく「遊戯王」とか「デュエル・マスターズ」もやってたし、野球の「BBMカード」もめちゃくちゃ集めてました。フィギュアは『エヴァンゲリオン』とかもありましたけど、ポケモンの指人形(「ポケモンキッズ」)をスーパーに行く度に親に買ってもらったりして全種類集める、みたいな(笑)。それも「遊びたい!」というより「並べるのが好き!」って感じでした。
スニダンが直面している「3つの課題」とその解決策
ーここまでは鍛さんご自身について伺ってきたので、改めてスニダンについてどう思われているか?についてお聞きしていきたいです。まず鍛さんから見た「SODA・スニダンがいま抱える課題」ってなんだと思われますか?
鍛:課題だと思ってることは3つあります。まず1つめが「事業規模に比べて開発組織が大きくない」こと。いまのスタートアップって「資金調達をしました」となった段階でかなりの規模の開発体制が整ってることがよくあるんですけど、スニダンはかなりのGMVやトラフィックがあるうえここまで有名な会社にも関わらず、これだけ少ない人数で開発してるって逆にすごいなと。
ーなるほど。
鍛:でもここから2倍・3倍って事業成長させていくとなると、エンジニアもPMのも2倍・3倍の人数にしていかないと追いつかない。メディアやロジスティクス、真贋鑑定といったスニダンの強みがあるなかで、そこに対して開発を充てられていないから「根気で頑張る組織!」みたいになってしまっているんです。もっと自動化してあげてもいいし、もっと働きやすくしてあげてもいいし、その分で違うことにリソースを割ける組織を作っていかないとなっていうのが1つめの課題です。
ー他の2つについても伺えますか?
鍛:もうひとつが「純粋にソフトウェアだけを扱う事業ではないからこそ、採用の文脈においてITのスタートアップ・ベンチャー企業と比べると魅力が高くない」ってこと。他のIT企業だと「フルフレックスで働き方が自由」「福利厚生がかなり充実している」「有給は入社時に◯日分付与」などがある中で、SODAではまだまだそういったところが充実していません。「この条件だとスニダンには応募できないな…」って人も現実的に居たりするんです。なのでもっと多様な組織を作っていかないといけないし、それを受け入れられるような組織カルチャーを作っていかないといけない。ただ逆も然りで「純粋にソフトウェアだけを扱っているわけではない」という相互理解も必要だと考えています。
難しいですが、必要な考え方ですね。
鍛:最後のひとつが「プロダクトも店舗も『どのように知ってもらって、どのようにして成長させるか?』があまり見えてこない」ということ。スニダンはSNSがかなり強かったりするので「フォロワーが何十万人もいるSNSで投稿する」って考えになりがちだと思うんですけど、もっともっとスケールさせて多くの認知を広げていくために、例えばメディアの力を使うとか。ファッション誌もあればTVだって新聞だってあるので、そういったところで取り上げてもらえるような広報活動が大切。また、プロダクトもリリースしたときにそれをちゃんとユーザーに使ってもらう・認知が広がるようなプロダクトマーケティングが必要で「作って、リリースして、プロモーションして終わり!」じゃなく、「作って、ユーザーに認知してもらって使ってもらって、それをどう改善していくか?」といったところまでサイクルを回していくともっといいなって思ってるので。そういった「認知拡大」が3つめの大きな課題です。
ーその3つの課題って、入社前から気づいてらっしゃいましたか?それとも入試後ですか?
鍛:(1つめの)組織については入社後です。ただ広報・PRに関しては、外から見ていても「弱いな」と思っていました。「スニダンはSEOとメディアがものすごい強い。記事のクオリティもかなり高い。でも『スニダンがなにをやってる会社なのか?』って、記事以外の文脈で認知するタイミングがほぼないな」と。例えば、他社のマーケットプレイスで偽物が問題で話題になったときに「スニダンは真贋鑑定に力を入れています」といったところで、単なるC2Cプラットフォームではなくて、そういったさまざまな課題を解消するようなプラットフォームを作っているというところが出せれば「スニダンって安心安全なんだ。じゃあ使ってみよう」ってなると思うんですけど、そこをユーザーが知る術がいまのところないんですよね。だから外から見ていてもPRが弱いなとか、既存のSNSフォロワーやコミュニティだけで頑張ろうとしていると感じていました。
ーではいま挙げていただいた課題を解決するには、なにが必要だと思われますか?
鍛:開発組織のスケールについてはさきほどもお話した「働き方」の文脈も大きいので、採用を拡大させていくための取り組みや議論が必要です。ただ、会社として「働きやすさ」を上げていくだけだったら、(それを求める人たちは) 究極的にはみんなフルリモートの企業にいっちゃうじゃないですか?でも僕はそうではないと考えています。より「働きがい」を上げていくことが重要で、そのためには「SODA・スニダンが将来的にはこんな世界観を描くんです」といった、いわゆるミッション・ビジョン・バリューについてもっとアップデートしてブラッシュアップして、その熱意を伝えていく。それを受けたエンジニアの人が「それならもっと知り合いのエンジニアも誘いたい!」と思ってくれるような状態を作ること。それがやるべきことだと思っています。
ーなるほど。
鍛:2つめの「純粋にソフトウェアだけではない」については、どこにいってもその“壁”ってあるんですよ。開発組織と営業組織の壁とか。そういうのはあったりするんですけど、それでも「サイロ化(部署間で連携がとれておらず、情報などが共有されていない状態)を防ぐ」ようなことはやっていきたいと考えています。例えばロジスティクスと鑑定だけで閉じて(孤立して)いるんじゃなく、そこに開発も加わって議論するとか。メディアとプロダクトの一部だけで何かやっているんじゃなく、そこにエンジニアもデザイナーも入っていろいろ話すとか。コラボレーションが生まれるような形でやっていくべきだと思っているので、そういった組織横断の施策をどんどん進めていこうと考えています。
ー最後の「認知拡大」についてはいかがですか?
鍛:その点については「広報人材がいない」「プロダクトマーケティングに強い人が居ない」ってことだと思うんです。僕自身はプロダクトマーケティングへの理解が一定あるので、属人化してはしまいますが後者に関しては自分で解決しようかなと。一方で、広報については「一人目広報」を絶賛採用中です。「C向けサービスで広報の立ち上げができるチャンス」ってあんまりないんですよね。ここまで広く認知してもらってるC向けサービスにおける「一人目の広報」はかなり魅力的だと思います。
ーそんな職種なのに、これまでSODAには居なかったワケですもんね。
鍛:やはりスニダンはメディア・SNSが強く、そこでの認知が取れているから、経営層からすれば「ちゃんとアクセス数取れてるよね」みたいになってしまいがちなんですけど、PRはそこだけではないと思っています。今のターゲット層に縛られずに、より広く、マスで考える必要がある。「世の中の流れではこういったことに興味関心が増えているから、そこに乗るためにできることは?」といった思考で、今のPV数・アクセス数に満足せず、外からもっと人を呼び寄せる。そういったことをPRの力で実現していきたいと考えていますので。
SODAで働くすべての職種に必要な「自分ごと化する力」
ーありがとうございます。ではここで、鍛さんが応募者に求める「こんな人と働きたい」といった特徴について伺えますか?
鍛:サービスを作っていくという文脈で「自分ごと化できる」ことが大事かなと思ってます。でもそれは「スニダンを元から使ってて欲しい」とかじゃなくて。スニダンを作っていくということは、C向けのアプリを作っていくということですよね。だからアプリを触ってみて「もっとこうしたい、ああしたい。将来的にこんなことができたらいいな」って思い描きながら一緒に働ける人が理想です。別にスニーカーやトレカを好きである必要はなくて、そこをキャッチアップして「なんでいまこれが流行ってるんだろう?」「それを再現性あるものにする方法はあるのか?」「いまある機能をそこに合わせて改善できないか?」って自分ごと化して考える力を持っていることがすごく大事かなと思います。
ーそれはどの職種においてもいえることでしょうか?
鍛:そうですね。例えばエンジニアも「プロダクトを作って終わり」ではなく、自分ごと化して「どう改善すればもっと事業が伸びるか?」を提案することができれば、それは本人の強みになっていきますし。他にもCSだって「こう改善すれば問い合わせが減るはず」があると思うし、メディアだって「アクセスを伸ばすためにこんな改善はどうだろう?」がある。そういった意味ではサービスに触れて自分ごと化するのは、どの職種にも大切かなと思います。「自分たちが作っていくサービスを、いかに良くしていけるか?」について話せるマインドを持っているのが大事ですね。
ーなるほど。
鍛:究極的な話だと、プロダクトを作る人には「そのプロダクトを“推して”欲しい」というか、自分が作るスニダンアプリに夢中になれるというか。そんな感じですね。
ーでは最後に、こちらの記事を読んでくださっている方へのメッセージをいただけますか?
鍛:SODAではよく「スイングバイIPO」といったメッセージも発信していますけど、僕は通過点のひとつだと思っています。SODAはグローバルな取引も含めて、多くのチャレンジができる場なんじゃないかなと。「真贋鑑定がある安心安全な世界的マーケットプレイス」を目指していく中で、やることは山積みです。なのでそんな組織をより大きくしていく、他の会社がやっていないことに挑戦していきたいと思っている方々に応募してもらえるとうれしいです。
ーSODAはいま大きな変革期を迎えている面白いフェーズなんですね!本日はありがとうございました!
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