健康のためなら死ねる その2 血糖値
*ここでは、生まれつきインスリンの働きが弱い1型糖尿病や、妊娠糖尿病、感染によるものなどは省き、あくまで生活習慣病としての2型糖尿病について私見を述べています。
血糖
「決闘罪」って存在するんですよね。明治22年制定の法律がいまだにいきているのです。中世の騎士どうしならば格好もつきますが、実際の検挙対象は今どきのヤンキーによる抗争だったりします。
さて、血糖値。だいたいの人がおさまる範囲を基準値といいますが、血糖の場合「食前約70~100mg/dL、食後140mg/dL未満」とされています。健診の日に朝ごはん抜きになるのは、血糖値に影響しないためなんですねぇ。
血糖
俺は左党だから、甘いもんなんか食べないのよね。なんてひとも、しめのラーメンやお茶漬けでも食べていれば、血糖はグンと上がります。
血糖というから話がややこしくて、英語ではシュガーではなくグルコース。砂糖ではなく、炭水化物から食物繊維を引いたものと思えばいいでしょう。うどんもそばも、みんなグルコースのかたまりです。
じゃあ、グルコース少なめにすればいいじゃんと思うのですが、実は人間の脳みそはほぼグルコースを栄養に動いているのです。というか、グルコースじゃないと動かない。だから朝ごはんを食べると朝から頭が回るなんていうわけで。ゆえに付かず離れずの仲で付き合っていきたいのが血糖なわけです。
糖尿病
血糖はある程度体内で消費され、一定の枠内におさまるようになっています。ところが、それを超えて血糖値が上がると、余った糖が尿に排泄される「糖尿病」になります。
糖尿病自体は自覚もないので、初期はつらくないのが問題です。だからといって放っておくと、余った血糖が、体のあちこちの血管を傷めつけるのです。腎臓がやられて透析になったり、目がやられて失明したり、神経がやられて足が腐っても気づかなかったり。おいおい、やり過ぎやないかい。
透析は、週3回4時間、畳を縫うような針を刺して血中の毒を抜かなければいけません。災害など起これば、透析が受けられないこともありえ、尿毒症で死んでしまうかもしれないおそろしい状態です。
けっきょく遺伝なの?
そんな糖尿病ですが、病気自体は遺伝はしないんですが、どうしても体質や生活習慣は親子で似てくるので、縁者に糖尿病患者がいると、罹患確率は上がります。
なので、スイーツ好きでなくとも、血糖値には注意しましょうね。あと、酒飲みのひとも、ビールや日本酒には糖質がたっぷりですからご注意を。おつまみもまた然り。葉っぱ中心の野菜サラダを食べましょう。
おまけ HbA1c
ヘモグロビンエーワンシーと読みます。血糖値は採血時点での瞬間値を見るのですが、こちらは赤血球の中にあるヘモグロビンのうち、糖化したものがどれくらいあるかを測るものです。ここ1、2ヶ月の血糖値の平均を反映しており、これが6%を超えてくると「糖尿病疑い」になりますので、あわせてご注意ください。
血糖値が悪くとも、よほどでない場合はまずは食事と運動で経過観察になることが多いでしょう。それでダメならいまはいい薬がありますし、それでもダメならインスリン自己注射もあります。
ともあれ、日ごろのバランスのよい食事と適度な運動。そう、生活に注意するのが一番です。