きつねそばを啜る
きつね
きつねもたぬきもヒトを化かすというイメージがあるのは、かつて歩きだった旅人が血糖値が下がって、ぼんやりしたときに見かける身近な動物だったからだろうか。
きつね自体は、害獣である野ネズミを退治してくれるので、五穀豊穣の神さまにまで上り詰め、あちこちに稲荷神社がみられます。神社でネズミをお供えするのもなんだから、油揚げをお供えするようになったのだとか。きつね色ですしね、油揚げ。
きつねそば
だから、油揚げがのったそばをきつねそばというのは納得です。噛めば、甘辛く炊かれたツユがじわりと滲み出て、やさしさにつつまれます。たぬきそばと並ぶ、チープそば界のエースでしょう。
かけそばはお安いですが、誰に対する見栄があるのか、少しは具ものせよう。栄養も多少とれるしね。きつね、たぬき、月見、券売機を眺めて選ぶのがきつね。七味をハラリといきたいですね。
関西では
「けつねうろん」なーんて揶揄されるように、大阪ではきつねうどんが人気ですが、きつねそばは存在しないとか。刻んだ油揚げがのった「しのだそば」はあるらしいですが、食文化って面白いですね。
喉越しにこだわる讃岐うどんが東京でもすっかり定着しましたが、個人的にはダシにこだわる大阪のうどんが好きですね。立ち食いならば、名古屋ならきしめん、新大阪ならうどん、東京ならそばがいいですね。
動物としてのきつね
ごんぎつねのように、ちょっとイタズラでひとをからかうイメージのきつねですが、稲を食べるネズミを退治する益獣でもあります。
一方で、きつねの毛にはエキノコックスというおそろしい寄生虫がついていることもあり、飼い慣らすには向いていません。キタキツネを見かけたら、ルールルル、とか呼んでみたいですけどね。
赤いきつねと緑のたぬき
きつねうどんとたぬきそばなわけですが、限定で紺のきつね(きつねそば)が地域限定で売っているとか、いないとか。
見つけたかたは、ぜひ、ご感想を聞かせてください。