WhiteCanvas2022ミャンマーキッズ部門開催!
3年目になったアートコンペディション『WhiteCanvas』。カンボジア、タイ、スリランカのみならず、今年はラオス、ブータン、そしてミャンマーでも開催することになった。
しかしミャンマー初年度の2022年は、一般部門は控えて、15歳以下を対象にしたキッズ部門のみの開催を試みることにした。
というのも、現在のミャンマーでアートコンペディションを大々的にやっていいものかどうか、わからないのが正直なところ。
ミャンマーはクーデターの後、未だに情勢は不安定。政治犯だけではなく、アーティストや歌手などの著名人が次々と逮捕・拘束されている。
その上、ミャンマーのアートは、他の東南アジア諸国に比べても政治的なメッセージ性が強かったりする。
ミャンマーでの開催は、二の足を踏んでいた。
そんな時に、ミャンマーでSTEAM教育を推進している『Kids Labo - STEAM Education Center - Yangon』の田村啓さんから連絡をもらう。
STEAM教育とは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた教育概念。
田村さんはカンボジア人女性アーティストJessyAnのNFTアートを購入してくれた上で、ミャンマーの子どもたちに『デジタルアート制作を教えるワークショップ』の開催の依頼だった。
つまり、デジタルアートを教える講師はJessyAn。
カンボジア人女性がミャンマーの子どもたちに、オンラインでデジタルアートを教える。それも、カンボジア人が日本語を話して、ミャンマー人がビルマ語に訳して進めていくのだ。
こんな面白いワークショップはない。
まだまだ途上国のミャンマーでSTEAM教育を推進していること自体、我々ソーシャルコンパスの活動とも重なる。
もちろん快諾の上、8月7日(日)に行う予定だ。
そして、我々からも逆依頼。
田村さんや『Kids Labo - STEAM Education Center - Yangon』のミャンマー人スタッフの方々の意見を聞きながら、アートコンペディションWhiteCanvasミャンマーをお手伝いをお願いをする。
今回のデジタルアートワークショップの対象者でもある15歳以下の子供たちならば、政治的な作品にはならないのではないかと判断。
受賞者へも賞金ではなく、画材などの商品にすることにして開催することにした。
ミャンマー人スタッフのお話を聞いていると、ヤンゴンの街は少しずつ日常を取り戻しているようだ。
とはいえ、未だ不安定なミャンマー。
少しでも早く、子どもも大人も自由に表現できる時代が来て欲しい。