「英語の村」構想と地域学校協働活動・統合型コミュニティ・スクール<天栄村>
※ 令和2年度 文部科学大臣表彰 受賞団体の取組(受賞当時の取組)をご紹介します。
1 組織・運営
(1)統合型学校運営協議会(C.S.)
村内の小・中学校6校(小学校4校・中学校2校)全てを統括する
統合型コミュニティ・スクール「天栄村学校運営協議会」として、
平成29年に発足しました。
村内の状況と課題を把握する(学校の負担軽減にもつなげる)ため、
C.S.事務局を村教育委員会(学教課・生涯課)が担っています。
また、「統合協議会」だけでは解決できない、各学校・地域の課題を個別に協議するため「中学校区部会」を設置。
各部会単位で各学校を訪問し、教育活動参観等を行い、各学校の現状と課題等について協議しています。
(2)学校運営協議会委員
各校の校長、各校からの推薦者(元PTA関係や地域住民)、地域コーディネーター、教育関係団体からの推薦者などで構成しています。
(3)地域学校協働本部
コミュニティ・スクール(統合協議会・各中学校区部会)と校長会の意見をふまえ、地域コーディネーターが地域学校協働活動に反映させています。
(4)「天栄村統合型C.S.」「地域学校協働活動」の特色
天栄村がH29年度から取り組んでいる「英語の村構想」は、
村の資源(良さ)を最大限に生かし、「少人数」という弱みを強みに変える逆転の転換から生まれた、教育による地域再生計画です。
小学校1年生から中学3年生までの全児童・生徒が、
マンツーマン・オールEnglishの「オンライン英会話」に取り組むなど、
全国に先駆けた画期的な事業に取り組んでいます。
そうした学校での学びをさらに発展させる場として、
「地域学校協働活動」により、地域人材を最大限に活用し、
子どもへの学校支援だけでなく、幼児から大人までを対象とした
無料公営塾「英会話教室」など、地域住民も一緒に学べる機会を提供し、
共に学ぶ村づくりに取り組んでいます。
2 実際の取組み
(1)「ARグルメマップ」づくり
中学生が、村内の飲食店を取材し「グルメマップ」としてまとめました。
しかも、なんとAR動画付き!
ポケモンGo!で有名になったAR技術を駆使した画期的なマップ。
中学生と村民が協働し、コミュニケーション能力の向上と村の魅力発信・活性化に取り組みました。
(2)無料公営塾「英会話教室」
幼児と親、小・中学生、大人など、子どもだけでなく、村民にも学ぶ機会を提供しています。
英語というツールを共有し、学校と地域が同じ方向を向いて事業に取り組むことで、地域に一体感が生まれ、英語による「協働の村づくり」を推進しています。
(3)「ブリティッシュ・ヒルズ」英国体験
村内にある豪華施設ブリティッシュ・ヒルズは、「パスポートのいらない英国」として、英語のみならず英国文化を体験できます。
地域企業の協力により、学校での学びのアウトプットの機会を提供することで、英語や外国への興味・関心を高めています。
フィールドワークでは、地域住民が学習者としてだけでなく、学習サポーターとして子どもたちの学びを支える体制を推進しています。
(4)放課後子ども教室
地域住民や企業の協力を得て、読み聞かせや農業体験、俳句指導など、多様な学習機会を提供しています。
長期休業中には、企業の協力でロボットを使った「プログラミング教育」を実施したり、村内のスポーツ団体との交流事業を実施したりするなど、体験活動の幅を広げながら、世代を超えた交流を行っています。
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