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背骨を触って身近な人の体癖を探る方法

人の体癖を予測するには、実に様々な方法がありますね。

・無意識の体の動き
・雰囲気
・外見
・発言
・リアクション
・行動

無意識の体の動きの中には、立ち方や座り方や歩き方などがあり、雰囲気にも元気がある時と元気がない時とニュートラルな時とがあります。
外見は体の形だけでなくファッションも含みますし、発言は擬態している時としていない時や関係性でずいぶんと違っていますし、リアクションはビックリした時と褒められた時で異なりますし、行動も擬態や関係性でかなり違っていたりするわけです。

つまり…
体癖を見抜くのって、難しい!

自分の”体癖フィルター”(自分の体癖を通してみる色眼鏡)もあって、例えば「ここはこうした方がいいよ」とか言われて「なぬ!上から言われた!きっと一種だ!」と予測する種もありますし、同じことを言われても「親切に教えてくれたんだな。きっと十種だ」と予測する種もあるわけです。
自分の体癖によって、相手の見え方も変わってくる…

そう、体癖を見抜くのは、非常に難しい。

だからこそ見抜いたことによって得られるメリットはかなり大きいわけですが、ネットで体癖のことをちょっと知ったくらいでは、だいたいチンプンカンプンな予測をしてしまうのですね。

自分が何種か?すら見抜くことができないのも、当たり前なのです。
「人にはすべての体癖が内蔵されている」と体癖を発見された野口晴哉先生もおっしゃっていますし、例えば三種一種八種でも利害得失で物事を判断することだってある。
育った地域性や親からの影響で言動が決まる部分もあるし、「自分はこういうところもあるな。あぁいうところもあるな。じゃあ、何種?」とあれこれ考えて「どれが自分の体癖だか分からない!」となるのは、一種混じりだけではないのですね。
自分のことに関しては、客観的になれないのが人間という存在なのでしょう。

そして、身近な人。
身近な人の体癖を見抜くのが、一番難しい。

家族、恋人、友達…
シンプルに言うと、身近な人には”気持ち”が入る。
気持ちが入れば、自分の主観が占める割合が、身近でない人を見た時よりも遥かに大きくなるからです。
客観的になれない。

身近な人とは、ある意味では”自分”の一部なのです。
”自分”とは、自分一人で成り立つ存在ではないのです。
周りを含めての”自分”。
ですから、客観的でいるつもりでいても、余計に客観的になれない。

ですが、「身近な人だからこそ、そうでない人とは異なった方法で、体癖を調べることができる」ならどうでしょう?

人によって定義は異なっているでしょうが、”身近な人=触れられる人”。
職場の上司の腰を触ったら、「なんだこいつ」と思われるかもしれませんし下手すればセクハラで訴えられるかもしれませんが、家族や恋人の腰なら触れるでしょう。

そして、相手の体を触って体癖を調べる方法なら、いくらでもあるのです。

というわけで今回の『タイヘキストマガジン』は、”身近な人の体癖を探る方法”について。

具体的に言うと、背中〜お尻あたりの背骨を触って調べる方法です。
専門的にいえば、胸椎1番〜仙骨を触ります。

この方法は、お体から診る体癖診断の検査法の一つ。
「この体癖が濃厚だな」という目安をつける診方なのです。
そんな事情もあって、今回の記事はお値段もちょっと高めに設定させていただきます。

もちろん”診断”ということであれば、今回紹介する方法だけでなく様々な検査が必要になりますが、”当たり”をつけるには打ってつけの方法なのです。
当たりをつけても他の検査の結果が異なっていて、外れることもあったりはしますが、4万名ほど診断してきた中では、8割くらいは当たっています。

残りの2割も、高潮時と低潮時で体癖が違っている方だったりすると、「そうか。高潮時には出てこなかった種が、低潮時には出ているのか」といった感じで、当たっていたりもするのです。
体癖は高潮時(体の活動期)と低潮時(体の休息期)で異なる人もいるのは、体を検査して調べまくれば分かることなのです。

検査法を紹介するためには、その検査の前提となる知識が必要になります。
まずはそれについて。

整体術における背骨の基礎知識

背骨は、脊柱や脊椎と呼ばれており(以下、背骨で統一いたします)、体を支える働きや体の運動のほかに、脊髄を守る働きもあります。

背骨は頸椎が7個、胸椎が12個、腰椎が5個、さらに仙骨と尾骨が一個ずつで構成されています。
頸椎、胸椎、腰椎の一個一個の骨を椎骨と言います。

背骨って美しい…

以下はあくまでもアジアや欧米の整体術や東洋医学的な見方で、西洋医学的な見解とは一致しない部分もあるのですが、”背骨がゆがむ”とその椎骨が守っている脊髄神経に反射が起こり、臓器の働きに影響します。
胸椎の上から3番目(胸椎3番)がゆがめば肺などの呼吸器に影響し、胸椎7番がゆがめば副腎の機能に影響します。
(このあたりの「何番は何の臓器に影響するか」は、整体術の流派によってかなり異なっています)

そして、整体術や東洋医学では「臓器や”気”の流れが、その人の感情や考え方に影響を与える」という見方があります。
臓器の不調はそれぞれの臓器に対応した感情を呼び起こします。

エネルギー(”気”)のたまりやすい臓器がそれぞれの人で異なっており、逆に臓器に不調が起きてもそれに対応した椎骨がゆがみます。
(これを”相関関係”と呼びます)

つまり、背骨がゆがむと、心に影響が出る、ということ。
そのゆがみは、臓器にも影響し、様々な不調の原因となる、ということ。

一つの椎骨がゆがめば臓器がゆがみ(あるいは臓器が不調になれば椎骨がゆがみ)、その臓器に対応する感情ができて、その臓器を守るために骨盤や股関節や肩関節などがゆがみ…
体全体がゆがむ、というわけですね。
それが多くの整体術の前提なのです。

”ゆがみ”は、ゆがみなのか?

ただ…ここからは私見ですが…

”ゆがみ”は、ゆがみなのか?

ちょっと何を言っているのか分からないですよね(⌒-⌒; )
進次郎構文っぽくなっちゃった(笑)

何を言いたいかというと、ゆがみは悪いものなのか?ということなのです。

ゆがみという言葉自体、「本当はこうあるべきもの」という基準があって、”そうでないからゆがみ”ということが前提になる言葉なわけです。

「本当はこうあるべきもの」の基準は何なのか?
「本当はこの椎骨はこのようになっているべき」という基準を誰が作ったのか?
誰もが「本当はこうあるべきもの」をクリアしていれば、不調がなく心身共に健康でいられて快適に生活できるのか?

…各々に、基準がある。

基準は人によって違い、それぞれの人を丁寧に診ていくと、体癖によって基準がグループ化されている。
ある体癖は胸椎1番が他の体癖の人よりも上に上がっていて、ある体癖は胸椎4番が他の体癖の人よりも左右どちらかに偏っている。
ある体癖は腰椎3番が捻れていても放っておいても心身に影響はないけれど、他の体癖だと腰椎3番が捻れていると腰痛などが起こり心にも影響が出る…

整体術を扱う者としては、それこそが体癖という素晴らしい学びの最も素晴らしい点なのです。

”ゆがみ”はゆがみなのではなく、単に「個性である」ということ。

首が長く、胴体がヒョロ長くて、よく上を向き、骨盤が頭方向に上がっている人は…
頭をよく使い、「正しいか?間違っているか?」で物事を判断し、妄想癖があり、論理的で感情よりも理性が豊かで、名誉を気にする感受性を持っていて…
全体的に背骨が定規を当てたように真っ直ぐになっており、胸椎5番や腰椎1番などの椎骨に特徴があり、首の痛みや頭痛などの症状が出てきやすい…
ということ。

ついでに言うと、体癖によって症状の出方は異なっており、体癖各種の特徴の出ている椎骨を操作(刺激・操法)すると、その体癖の症状が軽減していく。
そればかりか、心の動きや、ひょっとすると潜在意識的な領域にまで影響を与える…

ともあれ、体癖各種によって背骨の特徴が異なっているのです。
それは”ゆがみ”と言うよりは、特徴。

その特徴を触って確認することで、「この人はどんな体癖なのか?」ということが、外見を見たり発言を聞いたり雰囲気を感じたりするよりも、より正確に明らかになっていくのです。

用意するもの

以下は、身近な人の背骨を触る時に必要なものです。
たった2つ。
ベッド(あるいは布団)と、タオルのみ。

うつ伏せになってもらって、お顔がくるところにタオルを敷いて完了。
この時、お鼻は息ができるようにスペースを空けて、下アゴで頭を支えるようにうつ伏せになってもらいます。
(アゴがしんどくなってくるので、早く背骨を調べましょう!施術用のベッドがあれば楽なのですが…)

布団の場合も同様。フカフカの布団じゃない方が分かりやすい。

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